【銀魂】紅華の女医

12. 取締官として ページ14

「「「ひ、引き受けたァ！？」」」



先程の事を報告すれば、異様な勢いで止める三人。


「…クソっ、俺が早く起きて付いていればこんなことにはッ…！！」


「あんな男共の巣に行かせないネ！あんのゴリ、マヨにサドめ！！」


「そうですよ！！よりによって何で…！！」


相当嫌っているんだ…真選組を……。
近藤さんにも裏の事は言わない様にって言われてるから…。



『大丈夫、専属医師だから。ほら、真選組ってよく任務で怪我するからさ。


それに人や天人、怪我をしていたら無差別に助ける。それが医者でしょ？』




「怪我する弱いあいつらが悪いんだろうが。
それにあいつらは幕府側だ。それでも大丈夫って言うのか？お前は。」





確かに幕府に関していい思い出なんて無いし、
幕府側に方を向けた訳で承知したんじゃない。

あの天導衆(カラス共)について、
手がかりを掴み、より良い情報を集める為だ。




『気にせんといて、銀時。

要するに"強ければ"ええんやん？いける。

こう見えてもかつて、
あんたの隣で戦うた化物どすえ？
あまり見くびらんといてな。』




笑って見せれば彼も悪笑みを浮かべる。




「……そうかい、そりゃあ、悪かった。
まぁ、辞めたくなったらここに来れば良いさ。

おめえ見たいな鬼(バケモノ)は
俺みたいな鬼(バケモノ)にしか扱えねぇしな？

な？……戦場の彼岸花さんよ。」





『その時は宜しゅうね、白夜叉はん？』



……、


「って事で楠本先生はこれから麻薬取締官、そして俺達の専属医師として、これからの任務や、健康管理、そして強化訓練にもいろいろお世話になる。」


『楠本A、真選組、麻薬取締官そして専属医師として努めさせて頂きます。』




Aの加入により、男だらけの屯所に華が咲き喜ぶ隊士達。




『早速なんですが、局長。先週の真選組の隊士の活動データを元に朝の強化訓練のメニューを作りました。』


「おお！何なら今日始めようじゃないか！これくらい朝飯…、」





だが、書類を見た途端に固まる近藤を見た、
土方と沖田は後ろからその紙を見る。





「うわぁ…」


「正気か？楠本ッ…？！」


『剣の筋を直す前に、まず己の筋を直さないと。これくらいでへばらいでな。』




華でも、たまに棘は付き物です。



……




「あっ、そういやぁ……、A、稽古の事になると容赦ねぇんだったな……。

………まぁ、頑張れ幕府の犬公さんよ。」

13. 強く→←11. 時には

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す