【歌/い/手】最下位の私はお気に入りになった（らしい）【実/況/者】

トゥンク ページ13

そらるside
Aと別れて直後のお話


そ「はぁぁぁぁぁぁ……」


俺は教室に入って椅子に座るなり大きなため息をついた。


？「いきなりどうしたんですかそらるさん」


そんな俺を見るのは、ひとつ下の学年だが会長をつとめているまふまふ。

あまり感情を表に出さない(らしい)俺がため息をついて明らかに様子が変なことに気づいたのだろう。


ま「具合が悪いんですか？それとも落ち込んだ事でも？？」


と、声をかけながら心配そうにこっちを見ている。

まふは声も高いし顔立ちも中性的なので女の子に間違われることが多いのだが、上目使いで見つめられるとこの学校にいる女子より可愛いんじゃないかという気さえしてくる。


そ「大丈夫。気にしないで」


とぼんやりしながら返事をすると、

「そうですか……？何かあったらすぐいってくださいね」

とやはり心配そうに、会長宛の書類に目を通していた。といっても半分はラブレターで、女性恐怖症のまふが嫌々返事を書いているだけなのだが。


とにかく俺は体調不良でも、落ち込んでいる訳でもない。ついさっきの出来事に悶えているのだ。



『さんきゅ』ﾆｺｯ


Aのこの時の笑顔で俺は不覚にも、どきっとした。


恋に落ちたのかはわからない。


けど顔も見れなくて、急に二人で居るのが恥ずかしくなってそそくさと帰ってきてしまった。


(あのとき落ち着いて話してたら
もう少し話せたかもしれないのに……)


考えれば考えるほど嫌になっ机に突っ伏す。心配を越えて不機嫌そうなまふまふを見ながら本日二度目のため息かました。

一段フラグ建築士に昇格しました→←もしかして:エスパー

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