みんなの俺と、誰かのあなたを

episode.13 ページ14

side 蓮



目「名前さんはおいくつなんですか？」

「あ、女性に年齢聞くなんて」

目「失礼っすか？笑」

「笑、全然いいですよ笑 今年で26です」



もうおばさんかなー、と笑う彼女に


俺は目を丸くした



目「まっじで……、見えないっす、」

「ほんとですか？」

目「いや、正直、年下かと、、、」

「目黒さんはおいくつですか？」

目「俺、23です、」



26と言われればそうかもしれない


余裕があって、落ち着いていて


ただ、見た目は本当に若かった


幼いわけじゃなくて、若かった


そんな彼女に、また惹かれていく



「3つも下なんですね。目黒さんはもっと大人っぽく見えてました笑」



老けてるって事じゃないですよ！と


慌てて否定する名前さん



目「大人っぽいは褒め言葉だと思ってるんで大丈夫ですよ笑」



その仕草すらも愛おしい



目「お仕事は？」

「何でもない、ただの事務業務ですよ。毎日パソコンとにらめっこ」
「目疲れちゃいます、笑」



目を擦るフリをして


ニコッと笑う


あぁ、もうだめだ、



目「あの、、」

「はい？」

目「………連絡先、知りたいです」



真っ直ぐ交わる俺と彼女の視線


下を向いて、何かを考える彼女



「……目黒さんは、いいんですか？」

目「え？」

「あ、いや、。モデルなのに、そんな簡単に私に連絡先なんて教えちゃって、」

目「自分から交換したいって言ったのは名前さんが初めてです。他の人には教えないって決めてます」



そう言うと


また瞳をぱちぱちさせる



「笑、目黒さんって不思議な人笑」
「……約束、ですもんね。いいですよ、笑」



画面に浮かび上がるQRコード


慌てて読み込んで自分の画面には名前さんのLINE



目「ありがとう、ございます、！」

「こちらこそ、ありがとうございます笑」
「目黒さんの連絡先あることは、もちろん、」



唇に人差し指を当てて、しーっとする彼女


それを真似して俺もやり返す


2人でおかしくなって笑って


追加のボタンをタップした



目「どうでもいい連絡とか、してもいいっすか」

「したい時に、してください笑」



会話をしていて


彼女は俺よりも大人だと


改めて感じた

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