みんなの俺と、誰かのあなたを

episode.10 ページ11

side 蓮



宮「あ、いらっしゃい」

「いらっしゃいました！笑」

深「お疲れ。片付いた？」

「はい！すいませんお待たせしちゃって、」

深「全然いいのよ〜。ほら、座って」



今の並び順は

〇目渡〇〇〇〇深


"ふっか"さんの右隣に座った彼女は


俺から1番遠い席



深「じゃん！俺の可愛い後輩ちゃん！」



翔太くんに向けられた紹介を


俺も一緒に聞いていた



「初めまして！……深澤さんのお知り合いですか？」

深「そうそう。高校の同級生だよ」

渡「初めまして、渡辺翔太です」

「あ、木村名前です」



"木村名前"さん


彼女に似合う、素敵な名 前



深「？ 翔太のお隣さんは？」

渡「俺が担当してる子」



そう言って翔太くんは俺に


知り合いだから挨拶して、と囁いた



俺は席を立ち上がって











彼女の前に立った






「あ、………」

目「お久しぶりです。」




目をまんまるくして


俺を捉える彼女の瞳




目「目黒蓮です」

「…………木村、名前です、」




驚いたままそう言った名前さん


やっぱり、酔った気の迷いなんかじゃない


俺は本気でこの人が好きだ、と


そう思わざるを得なかった



目「約束、覚えてますか？」



ゆっくりと頷く彼女


連絡先を交換しようとスマホに手を触れた時



渡「目黒」



翔太くんの低い声



目「はい」

渡「知り合いなの？」

目「この間のパーティーの時、酔ってる俺を介抱してくれた方です」

渡「へぇ……、」



翔太くんが怪しげに彼女を見る



深「まぁまぁ、俺の後輩なんだからさ。悪い子じゃないよ？」
深「目黒蓮くんって……、モデルさんだよね？」

目「まぁ、一応、」

深「ひぇ〜、やっぱ本物ってオーラ違うわ」

渡「お前目黒がここに来たこと…」
深「大丈夫。言ったりしないよ」

深「せっかくだしさ、4人で飲む？」



翔太くんはその言葉に頭を掻いた

episode.11→←episode.9

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す