人間洗浄機３

日常116　入間と少女 ページ43

「入間さん、お忙しい中申し訳ありません。」

「大丈夫ですよ。それで…どうしたんです？」

大学の講義も終了し、少女はヨコハマ駅に訪れていた。
何故なら・・・

時はさかのぼり、大学の学食で昼食を食べていた時

「あ、もしもし。入間さん、少々お時間よろしいですか？」

「では、本日の19時にヨコハマ駅に来ていただけますか？」

というわけである。


「それで、今日はどういった用件で？」

「…ここでは話しにくいです。」

「では、私の家で良いですか？」

「はい！」

銃兎の提案で少女は銃兎の家に向かう。
銃兎の住むマンションに訪れ、中に入る。

彼らしいシンプルで綺麗なお部屋だ。
少し大きめのテレビの横にはゲーム機や映画のDVDなどもある。意外な趣味を持っているようだ。

少女は銃兎の案内で椅子に座る。
銃兎は自分と少女用の紅茶を持って座った。

「それで、話とは。」

「…これです。」

「！何故貴方がそれを！？」

少女は怪しい錠剤の映ったスマホの画面を銃兎に見せた。
すると銃兎は焦りをあらわにする。
少女の肩を固くつかみ、少女を睨みつける。

「これはやはり…いけない薬ですか？」

「…。」

「入間さん。私はやってないですよ。」

少女は銃兎を見て微笑み、銃兎を落ち着かせようとした。
銃兎の瞳が不安気に揺れていたからだ。
きっと銃兎は薬に何か思い入れがあるに違いない。
そう感じたのだ。

「…すみません。取り乱しました。」

「大丈夫ですよ。」

「お話、詳しくお聞かせ願えますか。」

「はい。実は私の通う大学で・・・」

少女は噂のこと、帝統の忠告のこと、大学で見つけてしまったこと、全てを銃兎に話した。
銃兎はそれを聞き驚愕する。

＿最近の大学生は薬に手を出すのか。…と。
□□□大学はある程度の学力がないと簡単には入れない大学だ。
その大学でこのような事態が起きていることが衝撃的だった。

そして何より薬の種類が問題だ。
＜グラスホッパー＞
最近ヨコハマで流通している違法な薬だ。

薬の種類や捜査中であることまを少女には教えることができないが、これはグラスホッパーの出所を突き止めるチャンスになるかもしれない。
銃兎は□□□大学の捜査にあたることを決意する。

「わかりました。私の方で調べてみましょう。」

「よろしくお願いします。」

「くれぐれも関わらないようにしてください。」

「気を付けます。」

話も終わり、少女は銃兎の車でイケブクロへと帰った。

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