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日常86 お礼 ページ5

「Aちゃん…」

「一二三さん、スーツにお酒着いちゃいますよ。」

少女にしがみつく一二三を少女はなだめる。
周りは、あのナンバー1ホストが一人の少女にしがみつき震えているのを見て驚く。

騒ぎが落ち着いた今、営業を再開しなければならないので、少女と絢子は裏方に案内された。

「ごめんね。腕が。」

「良いんですよ。勝手に飛び出したの私ですし。」

「…僕はホストとしてまだまだだな。」

「ナンバー1が何言ってるんですか。」

一二三は指名を一時中止して、少女の手当てをしている。
どうしても自分が少女の手当てをしたいと言ってきかなかったのだ。

「僕はいつも君に助けられてばっかりだ。」

「出会ってからそんなに日は立ってないですよ。」

「3回中2回助けられてたら…情けないな。」

一二三は困ったように微笑む。
少女は別に気にしていなかった。
今回に関しては、自分が女にイラついたから出ていったわけで、むしろ迷惑をかけて申し訳ないくらいなのだ。

「洋服も…せっかくかわいい服を着てきているのに…。」

「大丈夫ですよ。洗えば何とかなりますし。」

少女は今日は乱数からもらった服じゃなくて良かったと今さら安心する。
別に自分で買った服なら、別に洗えばいいやと言った感じである。
しかし、今は9月中旬。夜になれば、心地よい冷たい風が吹き少し冷える。
濡れたままの服で体調を崩してしまわないかだけが心配であった。

洋服問題に少女と一二三が頭を悩ませていた時…

「A!服、買ってきたわよ!」

「え!マジ?」

絢子が服屋の袋をぶら下げ部屋にやってきた。
絢子はどうやら裏口からでて、シユウと服を買いに行っていたらしい。

「これ着て。」

「…いいの?」

「全然いいわよ!可愛いの買ったから、着替えてきて!」

少女は絢子に感謝して、着替えられるような部屋に行き、着替える。

「…ジュンちゃん。これ、ミニスカ過ぎない?」

少女はミニスカートワンピースを着て出てきた。
その顔は真っ赤である。

「私天才!良く似合ってるわ!」

絢子は恥じらいながら出てきた少女に抱き着き、キャッキャ言っている。

「じゃあ、今日は帰りますね。」

「これ、招待券。良ければ待て来てね。」

今日はお礼としてお代はタダになり、少女と絢子は一二三とシユウに見送られホストクラブから出ていった。
次来たときは平和だと良いな。
少女は招待券を見ながら、そう思うのだった。

日常の合間に 彼らにとって少女は→←日常85 解決



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大阪の女 - Stellaが良すぎましたありがとうございました (2023年3月29日 9時) (レス) @page29 id: f50a0ac3bb (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽 - 初めまして。こんにちは(^^)芋けんぴさんの作品楽しく見させていただいてます。話の続きも是非読ませていただきたいです。 (2022年10月12日 16時) (レス) @page50 id: 7d7f47de01 (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽 - 初めまして。こんにちは(^^) (2022年10月12日 16時) (レス) @page50 id: 7d7f47de01 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - ねむさん» ねむ様、コメント及びご指摘をありがとうございます。完全なる打ち間違えです…。そのせいで寂雷さんが凄くネガティブな人になってました…。現在、訂正させていただいています。意味までご丁寧に教えていただき勉強になりました。改めてありがとうございました。 (2021年7月19日 15時) (レス) id: e6e71631e0 (このIDを非表示/違反報告)
ねむ(プロフ) - 日常107出発のmourningは悲嘆,哀悼 、哀悼の意を表すこと、喪服,喪章という意味(コピペ)ですよ。朝はmorningです。 (2021年7月19日 9時) (レス) id: 2b048548d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:芋けんぴ | 作成日時:2020年8月3日 20時

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