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日常85 解決 ページ4

「一二三さんは<もの>じゃないんですよね。」

「…そ、そんなの!」

「いや、もうヒステリックは良いんで、通報される前に帰られてはいかがでしょう。」

少女は女にピシャリと言い切り、もう用はないのか女に背を向けて一二三に駆け寄った。
絢子は少女の姿を見て、女に怒りが沸き起こる。
傷のついた腕、濡れた髪と服。

「ちょっと。」

「あ!おい!絢子!」

シユウが止めるのを無視して絢子は女に近づく。

「私の友達に怪我させといて、一言も謝らないなんてふざけんじゃないわよ。」

「…。」

絢子の言葉に女は黙る。
その様子に絢子はよけいイラつき

「何か言ったらどう!?」

「別に私が彼女に謝ること無いわ。」

「ふざけんじゃ!…!?」

女の言葉で絢子の怒りが頂点に達し、胸倉を掴もうとしたとき、絢子を一二三が止めた。

「一二三ぃ、やっぱり一二三は私の味方よね。」

一二三が絢子を止めたのを見て女は元気を取り戻す。
一二三が自分を助けてくれた、その都合のいい部分だけを見て一二三に駆け寄る女。

「子猫ちゃん、もう来ないでくれるかな。」

「え。」

流石の一二三も、少女が怪我をしてしまったとなっては怒りが勝ったのか、周りの人が驚くほど怒りを顔に表した一二三は女を冷たい目で見る。

「流石に大切な人を傷つけられて、それが愛だと言えるほど、僕は優しくないんだ。」

「大切な人って…あの女が!?」

「そうだよ。僕の妹のような存在の子だ。」

「そ、そんなのあり得ないわ!だってだって!」

女が喚き散らす。しかし、一二三は冷静に女に近づき一言いう。

「僕は今の君は好きにはなれないよ。もし、君が人を傷つけない素敵な女性になったらもう一度来てくれないか?待ってるから。」

その言葉を最後に女は意気消沈し、店から出ていった。
一二三はやはり、自分を好きだと言ってくれる女性を根本から否定することはできないらしい。
最後は彼らしい一言で今回の騒動は幕を閉じた。

「A、大丈夫??」

「大丈夫だから!ジュンちゃん、泣かないで?」

「だって、悔しい〜。」

絢子は何もできなかった自分を悔やみ、涙を流している。
少女は困ったように笑いながら、絢子の涙をハンカチでぬぐった。

そんな二人に一二三とシユウが近づき…

「絢子!冷や冷やさせんなって!」

「Aちゃん…。」

シユウは絢子に、一二三は少女に抱き着いた。
シユウはなんだかんだ言って絢子が心配だったらしい。いい兄だ。

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大阪の女 - Stellaが良すぎましたありがとうございました (2023年3月29日 9時) (レス) @page29 id: f50a0ac3bb (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽 - 初めまして。こんにちは(^^)芋けんぴさんの作品楽しく見させていただいてます。話の続きも是非読ませていただきたいです。 (2022年10月12日 16時) (レス) @page50 id: 7d7f47de01 (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽 - 初めまして。こんにちは(^^) (2022年10月12日 16時) (レス) @page50 id: 7d7f47de01 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - ねむさん» ねむ様、コメント及びご指摘をありがとうございます。完全なる打ち間違えです…。そのせいで寂雷さんが凄くネガティブな人になってました…。現在、訂正させていただいています。意味までご丁寧に教えていただき勉強になりました。改めてありがとうございました。 (2021年7月19日 15時) (レス) id: e6e71631e0 (このIDを非表示/違反報告)
ねむ(プロフ) - 日常107出発のmourningは悲嘆,哀悼 、哀悼の意を表すこと、喪服,喪章という意味(コピペ)ですよ。朝はmorningです。 (2021年7月19日 9時) (レス) id: 2b048548d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:芋けんぴ | 作成日時:2020年8月3日 20時

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