日常106 社畜とホストの朝 ページ30
ここはとあるマンションの一室。
一二三はとある男の部屋のカーテンを一気に開けた。
「ん〜。」
カーテンを開けると眩しい太陽が寝ている男の顔に当たり、男は寝ずらそうに唸っている。
「ほーら！独歩ちん！おーきーて！」
そう、ここは独歩の部屋で、寝ている男はシンジュク社畜代表の独歩である。
相変わらず目の下にはクマが濃くついている。がしかし、一二三は容赦しない。
一二三に体を揺さぶられ、意識が夢から現実へと引き戻されると独歩は寝言のようなものを言い始めた。
「…すみません。…すみません。」
「うっわ。マジかよ独歩。」
寝言でも誰かに謝っている独歩に若干引き気味の一二三。
夢の中でも仕事をしているとは不憫である。
「独歩ちん！」
「あ！夢か！」
再度一二三が声をかけると独歩は飛び起きた。
「独歩ちん、しっかり〜。今日はみんなで釣りだぜ？」
＜みんなで釣り＞その言葉を聞いて独歩の目が輝く。
「やべ〜！」
そう、今日は独歩が億年ぶりとも言える有給を取ることができたので、麻天狼のメンバーと少女と共に釣りに行こうという事になっていたのだ。
独歩は久しぶりに休日が取れたことと、ようやく寂雷と釣りに行けることに喜びテンションが上がっている。
独歩はブラックな企業からブルーな海へ旅立てるのだ。
「ほら、早く朝飯食えってー。もうすぐセンセー来るぞ！」
「あ！あぁ。」
独歩は急いで着替え、朝食の前に座る。
どうやら一二三はもう食べ終わっているらしい。道具の準備をしている。
独歩は目の前にあるみそ汁に手を付けた。
いつも通り完璧な味である。
しかし、味わっている時間などない。
寂雷を待たせるわけにはいかないので、独歩は喉を詰まらせないよう気を付けながら最速で朝食を平らげた。
「御馳走様。上手かったぞ一二三。」
「はーいよ！食器は俺っちが洗っちゃうから準備終わらせな。」
一二三の言葉に甘え、自身の準備を始める独歩。
もし、彼のそばに一二三がいなかったら…考えただけで恐ろしい。
観音坂独歩、相変わらず生活力の無い男である。
「準備できたー？」
「あぁ！今出る！」
ようやく準備を終えた独歩が慌てて玄関に行く。
一二三は荷物を抱えて立っており、独歩を見るなり笑顔で
「よっしゃ！行きますか！」
「おう！」
我らがシンジュク代表麻天狼。
大人になっても遊び方も負けんぞ。
＿ジゴロと独歩、両サイドの破天荒な暴れん坊の休日が今始まった。
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大阪の女 - Stellaが良すぎましたありがとうございました (2023年3月29日 9時) (
レス) @page29 id: f50a0ac3bb (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽 - 初めまして。こんにちは(^^)芋けんぴさんの作品楽しく見させていただいてます。話の続きも是非読ませていただきたいです。 (2022年10月12日 16時) (レス) @page50 id: 7d7f47de01 (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽 - 初めまして。こんにちは(^^) (2022年10月12日 16時) (レス) @page50 id: 7d7f47de01 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - ねむさん» ねむ様、コメント及びご指摘をありがとうございます。完全なる打ち間違えです…。そのせいで寂雷さんが凄くネガティブな人になってました…。現在、訂正させていただいています。意味までご丁寧に教えていただき勉強になりました。改めてありがとうございました。 (2021年7月19日 15時) (レス) id: e6e71631e0 (このIDを非表示/違反報告)
ねむ(プロフ) - 日常107出発のmourningは悲嘆，哀悼 、哀悼の意を表すこと、喪服，喪章という意味(コピペ)ですよ。朝はmorningです。 (2021年7月19日 9時) (レス) id: 2b048548d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芋けんぴ | 作成日時：2020年8月3日 20時
