日常91 何事もないことなんて無い ページ13
今日は金曜日。
少女が左馬刻の所に行く日だ。
今日もいつ通りヨコハマの街を歩き左馬刻の事務所を目指す少女。
しかし、今日はいつも通りとは少し違った。
少女の数メートル後ろに怪しげな影が一つあるのだ。
少女はそれに気づくことなく、歩き進めていくが、影は少女と徐々に距離を詰める。
「…！？〜〜〜。」
影は少女の後ろから少女の口元を覆い、道の端に連れていく。
少女は突然の事態に驚きつつも反射的に、力を振り絞って振り返った。
「…友ちゃん！？」
「し〜！！」
少女を拘束した犯人は有馬友一。左馬刻の事務所の門番で、なんだかんだ言って少女と仲良くなった人である。
「何？急に。」
「お前、今日は帰れ。」
「は？…ちょ、傷だらけじゃん！」
友一は少女に今日は帰れと言う。
一応、左馬刻には許可は取ってあるので、大丈夫だとは思うのだが…
そう思いながら友一を見ると、ところどころに傷があった。
少女は慌てて友一を心配する。
しかし、友一はそんなことおかまいなしに、少女に今日は帰ることを促す。
「どうしたの？」
「いいから！帰れ！」
何度聞いても理由を教えてくれない友一に苛立ちを感じてしまう少女。
ただ腕を引かれるままに帰るわけにもいかない。
そんな焦りから、少女は友一に怒鳴りつけてしまう。
「教えてってば！何！？」
「…お前、今狙われてるんだよ。」
「は？」
友一の話によると、たまたま買い出しに行っていたら白猫組(はくびょうぐみ)の人たちが少女を攫う計画を立てている現場を見たらしい。
スカルの件で、少女と左馬刻には借りがある彼らからしたら、名誉挽回のために当たり前の行動だろう。
それをたまたま聞いてしまった友一は、左馬刻に報告をしようとした矢先、少女を見つけ今に至ると言ったわけだ。
友一はできるだけヤクザのいざこざに少女を巻き込みたくないし、何も怖い思いをすることなく家まで帰ってほしくて言いたくなかったようだ。
良い奴である。
「友ちゃん、ありがとう。…じゃあ、帰ろうかな。」
「あぁ、そうしたほうが良い。…おくっから。」
少女は友一の行動に納得し、今度は大人しく友一の隣を歩く。
このまま平和に終わると思ったその時、
「なぁ、そこのお嬢さん。今から俺らと良いことしねぇか？」
「がはっ。」
「友ちゃん！？」
一人の男が少女に話しかけ、そちらに集中している間に友一が殴られた。
いつの間にか二人の周りには多くの男がいて、絶体絶命の状況に陥ってしまった。
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大阪の女 - Stellaが良すぎましたありがとうございました (2023年3月29日 9時) (
レス) @page29 id: f50a0ac3bb (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽 - 初めまして。こんにちは(^^)芋けんぴさんの作品楽しく見させていただいてます。話の続きも是非読ませていただきたいです。 (2022年10月12日 16時) (レス) @page50 id: 7d7f47de01 (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽 - 初めまして。こんにちは(^^) (2022年10月12日 16時) (レス) @page50 id: 7d7f47de01 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - ねむさん» ねむ様、コメント及びご指摘をありがとうございます。完全なる打ち間違えです…。そのせいで寂雷さんが凄くネガティブな人になってました…。現在、訂正させていただいています。意味までご丁寧に教えていただき勉強になりました。改めてありがとうございました。 (2021年7月19日 15時) (レス) id: e6e71631e0 (このIDを非表示/違反報告)
ねむ(プロフ) - 日常107出発のmourningは悲嘆，哀悼 、哀悼の意を表すこと、喪服，喪章という意味(コピペ)ですよ。朝はmorningです。 (2021年7月19日 9時) (レス) id: 2b048548d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芋けんぴ | 作成日時：2020年8月3日 20時
