痛いのは最初だけ２【佐野玲於】 (ページ6)

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ろくページ6

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ビックリした。

ぎゅってされるかと思った。。。

当たり前だけど玲於くんの腕は私に回されることなんかなくて、、そのまま頭だけ肩に乗せられてる。

静まり返った室内に時間が止まったみたい。

肩には玲於くんの重みと頬に触れる髪の毛。

くすぐったいけど、それより胸のがよっぽどもどかしい。。。

１回ため息ついたかと思うとそっと肩が軽くなって

玲於『腹減った。。。飯食う。』

そう言って目を合わせることなく違う部屋に行っちゃった。

ドキドキが止まらなくて全身が心臓になったみたく跳ねる。
離れてからも消えない玲於くんの匂い。。。

あんまり怒られなかった。

調子狂っちゃうよ、、、

ただ心配してくれた？

あんなに息切らして、、、なのに私が勝手なことばっかりするから。こんなんじゃいくら親戚でも嫌われたって自業自得。

部屋に荷物置いて戻ってきた玲於くんに夕飯温めなおしてテーブルに用意した。

玲於『、、、父ちゃんに持ってったの？』

A『うん。。』

玲於『そっか。』

いただきます。って言った後はずっと無言でご飯食べてる。会話はそれだけ。

誉めてくれるわけじゃないし、うまいって言ってくれるわけでもない。

もっとちゃんと謝るべき？気まずくてソファーに座って色彩の勉強してる、、、フリ。

玲於『、、食ったら鍵作ってくる。 Aも行く？』

A『え？うん！！行く！一緒に行く！』

玲於『じゃ着替えてきて。その格好じゃ外に出せない。』

わかった！ってすぐに着替えにいく。
ずっと無言だったからどう話しかけようか実はすごい悩んでたけど、喋りだしたと思ったら鍵一緒に作りに行く？って♪

全部全部どうでもよくなるくらい嬉しい！

おいしかったです。って言って片付けてくれる玲於くんを、早く行こう！洗い物は後で私がやるから！って急かして二人で歩く夜の町。

ウキウキが止まらない♪

玲於『もう夜だから。はしゃがないで。うるさくしたら置いてくから。』

A『まだ何もしゃべってないじゃん！』

玲於『動きがうるさい。スキップやめて。白線の内側歩くの、わかる？』

A『わかったよ！玲於くんのがうるさいもん。』

って一歩後ろから歩く玲於くんの方に振り返って言ったら、前から来た自転車にベル鳴らされた。

玲於『ほら、』

駆け寄ってきた玲於くんが車道側。は、いつものこと。

でもそのまま手握られたのは予想外。