大空486 ページ20
Noside
七大迷宮の1つにして、深部に亜人族の国フェアベルゲンを抱える【ハルツィナ樹海】を前方に見据えて、ハジメが魔力駆動二輪で牽引する大型馬車1台、それなりに早いペースで平原を進んでいた。
そんな中、ハジメは、二輪を走らせつつ遠くを見ながらボーとしていた。
そんなハジメにユエが声をかける。
「……ハジメ、どうして1人で戦おうとしたの？」
「ん？」
ユエが言っているのは帝国兵との戦いのことだ。
「ん〜、まぁ、ちょっと確かめたいことがあってな……」
「……確かめたいこと？」
ユエが疑問顔で聞き返す。
スクアーロは鮫に乗りながらカエデは空中を飛びながら聞き耳を立てていた。
「ああ、それはな……」
ハジメが香織とユエを制止して、自分で帝国兵全部を相手取った理由はこれからの戦いで無関係な建物や人々を傷つけないために威力の微調整の��実験��自分が殺人に躊躇いを覚えないか確かめるということだ。
「とまぁ、初の人殺しだったわけだが、特に何も感じなかったから、随分と変わったもんだと、ちょっと感傷に浸ってたんだよ……」
「……そう……大丈夫？」
「ああ、何の問題もない。これが今の俺だし、これからもちゃんと戦えるってことを確認できて良かったさ」
「でも、無理しないで…ハジメくん…怪我したらヨミさんから教えて貰った技で止めるからね…恋人なんだから…それぐらい許してね…」
「あぁ…わかった…」
空中組
「あいつら、これからどう成長していくんだろうなぁ…カエデ」
「知るか、だが…あいつらが元の世界に帰って裏社会に入らないことだな…」
「はい、そうですね。山姥切や宗三達もそう思いますよね…」
『えぇ、そう願いますよ…』
『あぁ、そうだな…主』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
