雨露霜雪

#34 ページ35

…






10分後くらいにヤスが呼びに来てくれて、



外風呂で並んで腰かける。




安「あー、外のも気持ちいい……」



大「うん…ええなぁ」




目を瞑って温泉を堪能。



止めどなく流れる水の音、
側にある森から聞こえる風と葉っぱの音、

隣におる、ヤスが体制を変えたのか…ちゃぷんって音がする。


うっすら目を開けると、隣におるはずのやすの顔が目の前にある。




どうしたんやろ…


いつもと違う雰囲気のヤス。



濡れた髪から流れる雫は、

ヤスの色気を最大限に引き立たして、
俺の視線を釘付けにする。









数秒見つめあって、唇が重なった。





触れるだけの、キス。

ヤスからの、



柔らかい、キス。






不思議と嫌じゃなかった。



何も言わずに、また隣に座り直す。




お互い何も言わないまま。



心地いい空気のまま、









手だけが重なったまま。









…

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