現には逢ふ縁も無し夢にだに ページ15
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大阪にいる友人に会いに来た帰り。土砂降りにあい、たまたま見つけた建物の小さな屋根の下で雨宿り。
「凄い雨ですね」
「ほんまに、、びしょ濡れです」
私が屋根の下に入って少しすると、眼鏡をかけたお洒落なお兄さんが走ってきて私の横に立った。
「私もです」
お兄さんの髪からは雨が滴り落ちていて、まさに水も滴るいい男
「こんな濡れとったら風邪引いてまいますよね」
「ですよね、」
「この近くにラブホあるんですけど、いやらしい意味やなくて、シャワー浴びに行きません？」
「土地勘全くないので助かります」
「大阪ちゃうんですか？」
「こっちにいる友人に会いに来た帰りなんです」
お兄さんは「関西弁じゃないですもんね」と笑うと私の手を取った。
「えっ？」
「走りますよ！」
「先にどうぞ」
「でも、」
「僕は大丈夫なんで」
部屋に入って荷物を置くとお兄さんに背中を押されて、先にシャワーを浴びた。
「いつやみますかね？」
「当分やまなそうですね」
バスローブに包まれて、お兄さんとたわいもない話をする。
「名前聞いても大丈夫？です？」
「Aです」
「Aちゃんか。僕は将企です、
ってさっきお姉さん言うてもうたけど、絶対若いよね？」
お兄さん、もとい将企さんは面白くてあっという間に仲良くなった。
「俺ビール飲むけどAちゃんも飲む？」
「飲みたい！」
「はぁ、ん、、」
将企さんとキス、、してる。
「ぁ、あぁっ、、」
「っ、」
ビールを飲みながら話す将企さんの色気にやられて、抱かれたい、なんて思っていたのが通じたのかな…
あまりの快感に記憶もあやふや
「シャワー浴びといで？」
「んー…」
「どうしたん？」
「あの、」
「うん」
もう将企さんと会うことはないから、、
少し大胆になってもいい、よね？
「もう1回しよ、？」
「ふは、もう1回したいくらい気持ち良かった？」
腕枕をしてくれている将企さんは笑って私の頭を撫でる。
「Aちゃんの可愛いお願いは聞かんとな」
「だめっ、、ぁ、まさきさっ、」
「ええよ、いき？」
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将企さんの火照った身体
本能の赴くままに動く腰
会話していた時とは別人のような熱い瞳
もう会うことは出来ないであろう将企さん、、
せめて夢の中ではあの胸に抱かれていたい
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作者名：裕 | 作成日時：2021年7月12日 1時
