ミンさんの偽彼女【YG】

偶然 ページ7

『、、、帰るので、、失礼します』





見ていられなくて、頭を下げてその場を立ち去りたかった。



先輩の彼女さんは、何も言わずにじっと見てる。



きっと、やっぱり好きなのねって思っていそう。




でも二人は手を繋いでて、ラブラブなわけで。




頭がぐちゃぐちゃで、泣いてしまいそう。




『ユンギさん、帰りましょ』






ユンギさんの腕をつかんで、軽く腕を絡ませながら言った。





YG「えっ、あっ、、ああ、そうだな」




『お先に失礼します』




JN「えっ、、、あっ、、、おつかれ」






先輩は驚いた顔をして、こちらを見ていた。





そのままユンギさんと腕を組んで歩いた。





YG「Aさん？」




『しーっ』




指でわからないように、合図をした。





『ごめんなさい。しばらく、このままで』





YG「わかった」






先輩たちから見えなくなるまで歩いたところで、ユンギさんから離れる。





『すみませんでした』





YG「いや、別にいいけど。」




『誤解されたらマズかったですよね。本当にすみません。』




YG「いや、まぁ、なんかわかんねえけど、大変そうだな。」




『すみません、察していただいて』




YG「大丈夫か？」




『え？』





YG「顔、きつそうだったから」





『はい、大丈夫です。本当にすみませんでした。』
　



こんな、優しい声かけられたら、本当に泣いてしまいそう。










YG「ついでだから送るわ」





『そんな、、、すみません』




YG「謝ってばっかだな。気にすんな。行くぞ」









それから、ユンギさんにアパートまで送ってもらった。





お互いに顔見知り程度で、二人でしゃべったことなんてあまりなかったけど、不思議と緊張しなかった。







ユンギさんは、ぶっきらぼうに見えて、優しい。






YG「えっ、アパートって」



『あそこ曲がったとこです』




YG「マジか」




『どうしたんですか？』




YG「俺んち一緒」





『えーほんとに？何階ですか？』




YG「2階」





『わたし、4階です。なんで今まで会わなかったんでしょう』





YG「俺まだ引っ越したばっかだし。朝とか早いからな。
　気づかなかったわ」






『びっくりですね』






二人で驚いて、これからもよろしくおねがいしますって挨拶をして、別れた。







偶然。



今日はショックだったけど、ユンギさんのおかげで誤魔化せたかな。




先輩どう思っただろ。

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