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安田side
大倉の口から聞く話。ちょっとは想像してたよ?
家の事やろなーとか、生まれのことやろなーって。
でもさ……まさかあの大倉組の長男で、
富民として入学もできたのに、わざわざ中間棟で、一般として入学したって……
それがどんだけ難しいことか。
こいつは知らんと入ったってことやろ?
まさか、こんな所でも格差を見せつけられるとは思ってなかった。
安「…大倉が……御曹司…………」
大「ホンマに、隠しててごめん。
もっと早くに言うべきやった……ずっと後悔してんねん。ヤスには嘘つきたない。」
反省してる、子犬みたい。
安「ええの。そりゃ嘘つかれてたのは結構ショックやけどさ〜」
大「…ありがとう。」
安「ええの。でもその代わり今夜は……」
キョロキョロ、周りを確認。誰もおらへんよな。
そっと大倉に近づいて、耳朶に軽く噛み付いてみる。
大「…っ?」
びっくりして少し距離を取った大倉の背中、重心をもっと後ろにずらすようにして優しく押し倒す。
安「んふふ、楽しみにしてるな?」
舌なめずりすると、大倉の顔が明らかに赤く染まり
「ぁ……」と小さな息を吐く。
期待の吐息。
その前にやること沢山。
まずは、大倉のお父さんが来る。
なら、大倉が目立つことは避けたいけど……
できるかなあ……俺に
大倉は、月に帰らされるかぐや姫。
俺はかぐや姫をこの地球にとどめることが出来るだろうか。
守れるかな。
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作者名:ゆうか | 作成日時:2020年4月7日 10時