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…
安「ばいばーい」
大「また来てな」
錦「うん、また来るわ。
大倉も俺んとこ来てや?」
大「はいはい。」
次の日の朝、朝食を食べた亮ちゃんは直ぐに帰った。
元々、昼までショッピングに出かける予定だったが、
彼女さん、つまりAちゃんが風邪ひいたとの事で
急遽朝帰りとなった。
安「亮も変わったね…」
大「彼女思いのええ奴やな。」
安「うん…」
大「なぁ。話しあんねんけど、ええかな」
亮ちゃんを見送った玄関で、隣にいるヤスの顔を見ずに言った。
うぅん、隣にいるヤスと目を合わすのが怖かった。
だから、横を向けなかった。
ヤスが息を飲む。
安「大倉…ええの、言うても」
大「……わかられん。」
正直、まだ言うてええんかわからへんし
話したくはない。
安「待ってるから、ええんよ。言わんでも。
言いたくなるの待っとくから」
大「ヤス……」
甘えて……ええんかな。
大「ていうか、なんか隠してんのバレバレ?」
安「うん、何隠してるかは知らんけど。」
大「うぉ…まじかよぉ」
ヤスには敵わないな……
大「ありがとう。ちゃんと、言うから。そんときは聞いて」
安「うん。」
別れ話は絶対聞かへんからな!
冗談っぽく言い放った言葉。
少しヤスらしくて、ちょっと下にあるおでこに、自分のおでこを重ねた。
同じくらいの体温が交わる。
…
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作者名:ゆうか | 作成日時:2020年4月7日 10時