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朝の仕事も終わり、教室に戻るとヤスは女子に取り囲まれていた。
先週、全校集会で生徒会に新しく1年の俺らが加わると発表があってからヤスを囲む女子が急増。
俺んとこにあんまり来ぉへんのが納得いかんけど、
寮に帰ればイチャつけるわけやし、
特に嫉妬とかはしない。
女子に囲まれてる間もチラチラこっち見てるヤスも、
昼休みは必ず俺と約束があるからと女子を一掃するヤスも、
帰り道、「俺は大倉だけやからな?」というヤスも、
全部知ってるからこそ、この心の余裕があるのかもしれない。
もうすぐ体育祭を行うために市民会館に改めてご挨拶に行かないといけない時期らしく、
明後日の金曜日の放課後、
会長に誘われ、一緒に行くことになる。
安「えっ、2人で?」
と、少し不安そうな顔してたけど俺もヤスだけやから安心して、と伝えるとまだ不安そうな顔のままやったけど、
何とか納得してくれた。
体育祭、どんなことをするのかいまいちわからんけど、
人生初の体育祭、少し楽しみな気持ちが膨らむ。
安「見学やったん?」
大「うん。小中は外で運動会やったから。
日陰で見学やった」
基本外に全くでてなかったから急に外出て倒れたら大変だとかいう理由で見学だったが、
親父の部下の草部さんと一緒にこっそり学校を抜け出して家でゲーム対戦をしてた。
草部さん元気かなぁ……
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作者名:ゆうか | 作成日時:2020年4月7日 10時