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"「ふふ、Aはあったかいわね」"
"『わっ、も〜母さん！つめたいよ！』"
母の手が、人よりも体温の高い自分の頬を包み込む
幼い頃は「つめたい」と文句を言っていたけれど、自分に触れて暖かい。と喜ぶ母のことが大好きだった
"「Aにはね、太陽の神様がいつも護ってくれてるのよ。だからこぉんなに！あったかいのね」"
"『かみさま？』"
"「うん。みんなを照らす素敵な神様よ」"
母さん、母さん
記憶の中の母は、いつも笑っていたのに
「ふふ、懐かしいわねぇA！！！！」
スコルは知らない歪んだ笑みを浮かべて身体を支配していく
ロキの声が遠のいていって、視界も黒に染っていく
ノイズ音が大きくなる中、右手を包まれる
冷りとした右手から、音が脳内が身体が取り戻されていく。これはそうだ、ロキの力だ
「……何をするつもりだ」
『勝手に人のばっかりさ、見てずるいよ』
ロキに背を押され、足元に力を込める
そのスピードは思っていたよりも何倍も早く感じたのはここが"太陽"だからだろうか
『私の、記憶は私のものなのっ』
スコルに触れて、彼女の中に入り込む
影が襲いかかろうとしたけれど、ロキやフレアが妨げる
「っな、やめろっやめろｫｵｵｵｵ！」
『…っ、母さんｯ』
憎悪と絶望の暴風雨の中、懐かしい空気を感じて必死に手を伸ばす
スコルの中枢かもしれない、彼女の中に入って内側からスコルの支配に打ち勝て。とロキは言った
スコル自身の力を理解すれば、勝算があるかもと
必死に必死に手を伸ばす中で、母に対する涙が頬をこぼれ落ちる
ごめんなさい、貴女を助けることが出来なくて
私に力が無いせいで愛する貴女を私は今から、殺してしまうのだ
ごめんなさい、ごめんなさい、母さん
「愛してるわ、A」
『っえ、』
スコルの意識の中で、肉体はないけれど確かに抱き締められていた
懐かしい香りとほんの少しだけ冷たい温もりが今、Aの目の前で微笑んでいた
「ごめんなさい、貴女に辛い思いをさせてしまったわ」
眉を下げ、そう微笑む彼女は紛れも無く自身の母親で
喜びと混乱、謝罪に大して必死に首を横に振る
「貴女がとっても頑張ってくれたのね、A。でももう大丈夫」
母さん、と呼ぶ前に
彼女は額にそっと一つだけキスを落としていった
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翡翠(プロフ) - 初めてコメントします、、、！アベンジャーズとクリント・バートンが大好きでここに辿りつきました！めちゃくちゃ読みやすくてストーリーも面白くて一気に楽しませて頂きました！無理は言いませんので(むしろいくらでも待ちますので)続きが読めたら嬉しいです、、、！ (2022年6月7日 21時) (
レス) @page14 id: e65fca4c0e (このIDを非表示/違反報告)
おもちちゃん(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです!また続きを更新してくださるのを待ってます! (2022年5月21日 14時) (レス) @page14 id: b3862cde2f (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - 奏さん» コメントありがとうございます！私もMARVELがとにかく大好きで、他作品へのきっかけなどになって嬉しいです。お楽しみいただけるよう、マイペースですが更新していきますので宜しくお願い致します！ (2022年2月11日 23時) (レス) id: 6eded9b577 (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - でん太郎さん» コメントありがとうございます。そしてお気遣いまで頂きましてとても嬉しいです。素敵なご意見を頂いた上、引き続きお楽しみ頂けるよう執筆させていただきます！ (2022年2月11日 23時) (レス) id: 6eded9b577 (このIDを非表示/違反報告)
yk6772(プロフ) - 千紗さん» コメントありがとうございます。滞ったりマイペース更新ですが、お楽しみいただけてとても嬉しいです！ (2022年2月11日 23時) (レス) id: 6eded9b577 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リオハ | 作成日時：2021年1月15日 0時
