第六章46_嘆きの島の番人 ページ49
マレウス「寝ぼけているのか、ハント。番人とは、お前も知り合いだろう?」
至極当然という表情を浮かべる彼に対し、私達が目を見開いてしまう。
『え、ルーク先輩知り合いなんですか?』
ルーク「い、いや…嘆きの島に知り合いは……………!」
当惑の眉を顰めるルーク先輩だったが、何かに気付いたように目を見開いた。ツノ太郎さんはそのまま「ここにいる全員が知っている」と言葉を続ける。
ここにいる“全員”が番人の正体を知っている?
困惑する私達に対し、顔を強張らせたルーク先輩が「それはもしかして__」と恐る恐ると口を開いた。
ルーク「イグニハイドの寮長、イデア・シュラウドくんが、嘆きの島の番人……ということかい!?」
面識がない私でもその言葉に驚いてしまった。冷静なツノ太郎さんは「ああ」とそれに肯定する。
マレウス「といっても、“番人”は個人を指しているわけではない。かの一族に属する者の総称だ。たしか現当主は、アイドネ・シュラウド……だったか?」
リリア「いや、彼女は既に没した。現当主はアイドネの息子である、イデアの父が勤めているはずじゃ」
マレウス「そうか……人間は本当に代替わりが早い」
リリア「“嘆きの島の番人”が組織化され、『S.T.Y.X』と名乗るようになったのも最近の話だからのう。奴らが『S.T.Y.X』となってからは、まだ100年ほどしか経っとらんのではなかったか?」
『それって最近なんですか?』
100年程って、人間にしてみればかなりの年数だ。
でも彼らは妖精種だから年月の過ぎ去り方は人間とは異なるんだろうけども。
ラギー「ち、ちょっと待ってください。混乱してきたッス」
頭を抱えた内の1人のラギー先輩がついに白旗を上げた様子で、2人に尋ねる。
ラギー「レオナさんから、イデアさんの実家は大財閥の分家だってことだけ聞いてたんスけど、それは表向きの顔で……裏では嘆きの島の番人としてレオナさんたちを攫っ『S.T.Y.X.』のボスやってるってこと?」
しどろもどろとなる此方に対し、「ああ」と今度はリリア先輩が肯定する。
リリア「嘆きの島の番人は、今でこそ都市伝説のような扱いをされておるが……かつて『魔法士』が『魔法使い』や『魔女』と呼ばれていたころ、奴等の存在を恐れぬ者はいなかった」
235人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ナギサ(プロフ) - あ"〜……本当に主様やってくれますね。自分好きな言葉をいつもいつも小説に組み込んでくれている…超能力者ですか??? (11月25日 16時) (レス) @page21 id: f18589988d (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ふわなさん» お返事おくれてしまい申し訳ありません!誤字がちょびちょび目立ってしまいますが、楽しんでいただけたら嬉しいです!一時期更新停止いたしますが、今後ともこの作品をよろしくお願いいたします! (2021年11月18日 23時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ふわなさん» お返事おくれてしまい申し訳ありません!誤字がちょびちょび目立ってしまいますが、楽しんでいただけたら嬉しいです!一時期更新停止いたしますが、今後ともこの作品をよろしくお願いいたします! (2021年11月18日 23時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
ふわな - 初コメ失礼します!素敵な作品に合うことができました・・・!お話もかなり続いていてすごいです!文もなんだか頭に入りやすくて!大きな誤字も無いので少しの誤字なら大丈夫ですよ!応援しています!好きなアニメの要素があって好きです!頑張ってください!! (2021年11月2日 18時) (レス) @page40 id: 7054f2498a (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - モモカ🌼さん» ありがとうございます!かなり長いシリーズですのに、それを毎日見て頂けてとても光栄です!今後とも更新頑張りますのでよろしくお願いいたします! (2021年10月13日 21時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ALICE | 作成日時:2021年9月24日 16時