第六章16＿美しき女王からの謝罪 ページ17
エース君たちが忘れ物でもしたのかなと立ち上がろうとしたが、その前にステラが立ち、私をソファに押し戻した。
『え、出てくれるって事？でも』
コクコクと頷くと、さっと玄関の方へ歩いて行ったステラ。
貴婦人と思えない位の行動力だ。それに救われている気もするのだけど。
ヴィル「お邪魔するわよ」
『ヴィ、ヴィル先輩？』
来客はヴィル先輩だった。
ソファから慌てて立ち上がり、お茶を準備しようとしたが、またささっとステラが用意している。
す、素早い…流石だ、ステラ。
『今日は確か…オーバーブロットの影響で学園が手配した治療魔法士の診察を受けていたんじゃ』
ヴィル「それならお昼を迎えるころに終わったわ。今日一日は激しい運動さえしなければ通常通りに過ごしてもいいと言われたの」
『忘れ物か何かですか？』
ヴィル「いいえ、アンタに用があったのよ」
『私に？』
「座りながらでいいわ」と立ち上がった私をソファに戻し、ヴィル先輩自身も対面する形で座る。
ステラはヴィル先輩の前に紅茶を置くと、ジッと私達を凝視し…そのまま談話室から出ていってしまった。
え、この状態で2人にするの？ステラさん。
ヴィル「アンタに言いたい事があったのよ」
『い、言いたい事？』
ヴィル「昨日の事よ。皆にもだけど、アンタ自身を危険な目に遭わせてしまった。皆に謝罪をする前に、アンタに謝りたかったの」
『謝るって、そんな…最終的にあれは…………グリムのお陰、ですから』
黒い空間の中、私とヴィル先輩が帰ってこられたのはグリムの炎があったからだ。
私だけの力で救ったわけでもない。
ヴィル「だとしても、アンタは1人で沈みゆくアタシを引き上げてくれた。自分から毒林檎を齧ろうとするアタシを押しのけてね」
『まぁ、結局毒林檎は詰まったんで・・結果オーライですよ』
ヴィル「あの事に関しては腹立たしさが煮えくり返るけど……アンタに救われたと感じたのは、まぎれもない事実。どうか、アタシのこの謝罪を…受け入れてほしい。
本当に、ごめんなさい」
彼はそう言うと私に深く頭を下げた。
気高くあろうとした美しい女王が、私なんかに頭を下げている。
……いや、なんかと自分を蔑むのはよくはない。
それは、私に助けられたと感じているこの人を侮辱しているのと同じだ。
助けたのならば、責任をとれと…いつかの彼にも言われたのだから
私は責任をもって、この謝罪を受け入れなきゃいけない。
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ナギサ(プロフ) - あ"〜……本当に主様やってくれますね。自分好きな言葉をいつもいつも小説に組み込んでくれている…超能力者ですか？？？ (11月25日 16時) (
レス) @page21 id: f18589988d (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ふわなさん» お返事おくれてしまい申し訳ありません！誤字がちょびちょび目立ってしまいますが、楽しんでいただけたら嬉しいです！一時期更新停止いたしますが、今後ともこの作品をよろしくお願いいたします！ (2021年11月18日 23時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ふわなさん» お返事おくれてしまい申し訳ありません！誤字がちょびちょび目立ってしまいますが、楽しんでいただけたら嬉しいです！一時期更新停止いたしますが、今後ともこの作品をよろしくお願いいたします！ (2021年11月18日 23時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
ふわな - 初コメ失礼します！素敵な作品に合うことができました・・・！お話もかなり続いていてすごいです！文もなんだか頭に入りやすくて！大きな誤字も無いので少しの誤字なら大丈夫ですよ！応援しています！好きなアニメの要素があって好きです！頑張ってください！！ (2021年11月2日 18時) (レス) @page40 id: 7054f2498a (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - モモカ🌼さん» ありがとうございます！かなり長いシリーズですのに、それを毎日見て頂けてとても光栄です！今後とも更新頑張りますのでよろしくお願いいたします！ (2021年10月13日 21時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ALICE | 作成日時：2021年9月24日 16時
