格差カップル (ym×cn)

#7 ページ8

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離れていく唇。
ようやく、その状況がしっかりと分かった

「あとさ、可愛くないって言ってたけど
知念の顔見てから言ってくれる？」

「え？見てるよ、前髪長くてダサいし…」

「だから、前髪なしで。見たことないでしょ？」

確かに、長い前髪は水浸しになった時しかピンで止めないから、誰にも見られてない…

でも、山田くん…知ってるの？

ぼーっとしていると、後ろから耳元で呟かれた

「前髪、上げていい？」

突然のことに、ビックリして、
つい、首を縦に振ってしまった

そっとおでこに手が当たり
前髪を上げられる。

どうしよう…笑われる…
周りはざわついていた



『え、やべぇ…』
『可愛い…』
『モデルさんみたいな顔…』
『女子から見ても可愛いんだけど…』


「ｯ……分かったよ、もう…言わないから」

「俺の彼女に指1本でも触れたら許さないからね？」

「触れない、から……許して」

「許しはしない。じゃあね」

そう言って私の手を引いて校舎に向かって歩き出した

これって、もう大丈夫ってこと？
守ってくれたってこと？
なんか、よく分かんないけど


「ありがと…」

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