小さな奇跡〜LilMiracle〜 4

諦め ページ33

風雅side

公園へサプライズをしに行くと、拓哉とAが見えた。

そして、

「好き」

という単語が耳に入る。





その瞬間、俺はその場から逃げずにはおれんくなった。




どう考えても、あれは拓哉が告白してた。





あー、俺に勝ち目はない。

Aには、拓哉がおるから。

もう、俺の恋は、告白もすることなくあっけらかんに終わってしまったんや。




鍵を出し、家に入ろうとしたとき…

「待って！待って！風雅！！」



振り向くと、Aがこっちへ走ってくる。

途中まで開けかかった鍵をもとに戻し、Aへと近づく。


あー、辛い話が始まる。

どうせ、付き合えたことの喜びで舞い上がってるんやろ。






A「ﾊｧﾊｧﾊｧﾊｧ、、、風雅、あのな」

「分かったって。おめでとう、これから、拓に幸せにしてもらいや」

A「違う！」


え、なに？




A「違うよ風雅。聞いて、話。」

「うん。」


息を整えてから、Aは喋り出す。





A「拓哉に、行ってこいって。風雅のとこに。素直になれって言われてん。私、ほんまはずっとずっと、風雅のことが…！」


すべてを悟った。

自分の思わぬ行動に自分でもびっくりした。

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