【Fischer's】七色の色

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｢________。｣







辺りはすっかり暗くなり、また一段と寒くなっていく夕方。





いつまでも外で苦しんでいてはいけないと、私は家へ帰ろうとしてマンションへ向かった。






いつも通り、マンションのロビーで家の鍵を出そうと手提げを開くが、中に入っていたのは見覚えの無い書類と貴重品。







勿論、自分の家の鍵なんて無かった。









心当たりは一つだけ。






__ﾊﾞｻｯ

『すっ、すみません...!!』







30分くらい前に、ぶつかってしまった時。







自分がしたことを思い詰めるていたばかりで、あの時の私はぶつかってしまった相手の人も手提げを落としていたことに気づかなかった。





冷静に今日のことを思い返した今、







私の手提げは間違えて取ってしまったものだと気付く。









｢バカ過ぎる............。｣






"バカ"。そんな二文字で解決できるほどの事じゃない。






私は、言葉に表すなんて巫山戯ている位大変なことを起こしてしまったんだから。








...考える前に動かなきゃ。





そう思うも、携帯も財布も鍵も何もかも手提げの中。








相手の方が......1番迷惑で1番困っているのに___。









.........シルクの家へ行く訳にもいかないし。









____ﾋﾟﾘﾘﾘｯ

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