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「僕 アカンのですよっ」
「カッコええ台詞とか 言われへんしっ」
「決まらへんの分かってるから笑われる前にチョケてまうしっ」
「やから余計に女の子には気持ち悪がられるしっ」
「こら一生 丸山カケルには なられへんなっ」
眉毛を下げたまま ほっぺたを赤くしてアハハと乾いた笑い声を上げながら、
ゴソゴソとポケットからハンカチを取り出してオデコに当てた。
そんな姿を見たら つい。
『…そんなことないっ!』
『隆平くんの声お砂糖みたいに甘くて、こんな声で甘えてくる擬人化したペット欲しいなとか思っちゃうし、』
『真綿で包んでくれるような優しい声はシスコンのお兄ちゃんに溺愛されてるみたいで安心するし、』
『低い声で囁かれた時なんてゾクゾクして、ドSの彼氏みたいに命令されたら何でも聞いちゃいそうだしっ、』
『ちょっと掠れた声の時は幼馴染と切ないすれ違いの恋をしてるみたいにぎゅってなってっ、』
『今だってもう私の中ではカケル君の声は隆平くんの声でインプットされちゃったぐらい、ドキドキしたし、カッコ良かったしっ、、』
『…っとにかくっ、私は 好きですっ!!!』
『…はっ!』
そんなに自分の事を卑下してほしくなくて、勢いのままぶちまけてしまった。
目の前にはコメカミにハンカチを当てたまま固まってる隆平くん。
『…今のっ、忘れてくださいっ////』
『私こそ慣れてないからっ、つい早口で捲し立ててしまってっ////』
「どうしても こーゆー世界に生きてると妄想力だけは逞しくなっちゃうもんですからっ、」
「私こそ気持ち悪いですよねっ、ごめんなさいっ」
取り乱してしまった自分を慌てて取り繕うように頭を下げた。
でも。
隆平くんは見開いてた目を優しく細めて、
更に真っ赤に染まった頬っぺたにエクボを浮かべて、
「そんなお言葉、我々の世界では最上級の賛辞やないですかぁ」
「ホンマに嬉しいです、ありがとぉ。」
って、満面の笑みを見せてくれた。
「なら ボクも…」
「誤解を恐れずに正直に言えば…、なんちゅうか、その、、、」
「読んでる作品のヒロインの声、みんなAちゃんで脳内再生してるぐらい、」
「可愛らしゅうて、好きです。」
『…、、、』
「…きしょいやろか?」
『っとんでもないっ、これからもどうぞご贔屓にっ!』
「あはっ、ありがとぉ」
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がくたん(プロフ) - むあさん» こんにちは!とんでもない鈍レスで大変申し訳ありません(深謝) 未曾有の事態により肉体的にも精神的にも時間的にも余裕なく、お話を書ける状態にありませんでした。時間はかかりますが、いつか必ず再開したいと思ってますので気長にお待ちいただけたら嬉しいです。 (2020年7月4日 11時) (レス) id: bb2764f922 (このIDを非表示/違反報告)
むあ(プロフ) - こんにちは。いつも楽しく拝読しております。まるちゃん!言いそう〜言いそう〜と、ニヤニヤ、キュンキュンしてます(笑) (2020年3月13日 17時) (レス) id: 9ee18250ed (このIDを非表示/違反報告)
がくたん(プロフ) - sangozygoさん» さんごさーーん!まさかのオレンジやろ!?こないだの堕ちまくった大倉くんが浮かんで、つい緑に変えてしまおうかと思ったのはここだけの話(笑) これから映画のプロモで露出が増えるから、さんごさんの脳内(ストーリー製造機)もフル回転よね!←期待とおねだり(笑) (2020年2月14日 6時) (レス) id: bb2764f922 (このIDを非表示/違反報告)
sangozygo(プロフ) - がくたんさぁぁーーーん!!不意打ちオレンジ!!そしてヲタク!!楽しみだなあ。楽しみ過ぎるなあ!! (2020年2月13日 22時) (レス) id: 5fab4b2048 (このIDを非表示/違反報告)
がくたん(プロフ) - むあさん» 早速奥さまからコメントをいただけるなんて、幸せの極みであります!ほっこりキュンキュンできるお話になるよう頑張りますので、どうぞ宜しくお願い致します! (。-人-。) (2020年2月13日 17時) (レス) id: bb2764f922 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:がくたん | 作成日時:2020年2月13日 17時