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Got lost, boy? ページ2

一目惚れ、やった。







ーーガンッ
男「おぉ?チビ。ケンカはナンボで売れんねん?あぁ?」



「はっ…、お前やったらタダでシたるわ、、」


男「なんやとゴルァ!」






路地裏。

汚ったないゴミ置き場。

社会のレールに乗ることを拒否した、ドブネズミのよーなおれ。






男「何やもう降参か?」



「…っ、」グイッ



男「、っ?」







ちゃうわ。



降参なんてしてへん。


白旗なんて死んでも上げへん。



おれの人生、おれが決めて おれが生きるんや。







ズルズル…
「……」




男「っ、ちょ、ちょおまてっ、、」ザザッ


男「そんなん、振り回してええもんちゃうて…、、」ガランッ



男「なぁっ、ボクっ。話合おうや、、」ガクガク



「っじゃかあしぃわボケぇッ!!」ブンッ


男「ひぃやぁああっ!!!」






ガシッ
「ストップ ストーップ。」


「っ、何やワレ!?」






鉄パイプ握って振り上げた腕を突然捕まれた。


振り返ると手の甲に髑髏の入った長髪の男。


たいして力は強くないのに、何故か抗えないオーラがあった。




「…、」ガランッ




おれの戦意が削がれた事を確認して、





「おりこーさん。」






ってニヤリとして。

煙草に火をつけながら かったるそうに。


もはやドブネズミ以下のアイツの足元にしゃがみこんだ。






男「っ、、」ガクガク…



「なぁお兄さん。ちゃんと相手見てから売らななぁ?」スゥーッ



「あのチビよぉ見たらめっちゃ厳ついやん。」フゥーー



「なり振り構わず叩き売りばっかしとったら 倒産すんで?」ジュッ



男「ぅわああっ!!」
ダダダダッ





「…爪に当てたっただけやのに大袈裟やなぁ。」


「勿体ないことしたわー」





よっこいしょーって立ち上がって、おれに向き直った。





「ん。」





無言で差し出す右手。




「は?」




「べんしょーしてや タバコ。」


「知らんわ。勝手にしたんやろ。」





そう吐き捨てたおれに肩を竦めて見せた。






「何やそれ、ガイジンか。」



「はっ、それもエエなぁ、」


「んじゃ、リクエストにお答えして…」





「Got lost,boy?」
("坊や、迷子なの?")

「っ!」





小馬鹿にしたよーな言い方にカチンときたおれに。








「安心せえよ。」






「俺も同じや。」








そう、口の端で笑った。






その瞬間、

おれの全身に 雷が突き抜けた。

another world→←散らばったJewelry



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がくたん(プロフ) - 幸さん» そんなリアルエピソードも含め、やっぱり私にとっては特別な作品です。こんな妄想の言ってしまえば都合のいい拙い話なのに、読んで下さった方の背中に手を添えられているならこんなに嬉しい事はないです。こちらこそ本当に嬉しかったです、ありがとうございました! (2020年1月17日 6時) (レス) id: bb2764f922 (このIDを非表示/違反報告)
がくたん(プロフ) - 幸さん» でも書き終えた直後に現実のヤスくんがアップした自撮り写真。そこに数年ぶりにトラガスが光っていて。何とも言えない運命みたいなものを勝手に感じて心がぎゅーっとなりました。そここらの彼の変革は皆さんご存知の通りですね(笑) (2020年1月17日 6時) (レス) id: bb2764f922 (このIDを非表示/違反報告)
がくたん(プロフ) - 幸さん» 幸さん!こちらにも来てくださったんですね!ありがとうございます!何だかこそばゆくなるぐらいの熱い感想をいただいて恐縮しております。この作品は本当に自分の気持ちの整理の為にかなり攻めて書いた作品で、書いてる最中の心の葛藤もとても大きい作品でした。 (2020年1月17日 6時) (レス) id: bb2764f922 (このIDを非表示/違反報告)
- がくたんさんの文才は、本当に素晴らしいものだと思います。あなたの作品に、何度も心が救われました。私の、宝物として。ずっと胸に刻んで、覚えておきます。私もがくたんさんのように、誰かの一生の思い出になるような、そんな何かを残せる人になります。ありがとう。 (2020年1月17日 0時) (レス) id: 295a9fdbac (このIDを非表示/違反報告)
- もう、なんか…すごいです。こんなに感銘を受けた小説、初めてです。上辺だけの物語じゃなくて、そこにある人間らしさ、葛藤、全てにきちんと意味がある話で。奥が深く、一度では脳内で処理できず、4回読んでしまいました。生命力が深く感じられた作品でした。 (2020年1月17日 0時) (レス) id: 295a9fdbac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:がくたん | 作成日時:2018年7月19日 8時

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