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蝶の髪飾り ページ13

「でもまあ、そうね。久しぶりにその髪飾りが見られて嬉しいわ。」

しのぶはすっとAを指さした。

つけて来た髪飾りに右手を伸ばす。

「早いものね。Aが鬼殺隊に入ったのなんて、つい最近のはずなのに。」

『そうですね・・・でも、色んなことがありました。』

しのぶを見つめる。

なんとなく、思い出の中のしのぶを探してみたくなった。


『しのぶさん、ぎゅーってしてもいいですか?』


「え?」

目を瞬かせるしのぶ。

Aは両腕を広げて見せた。

『ぎゅって』

立ち上がったしのぶに、ふわっと抱きしめられた。

「これでいいの?」

『はい。』

Aもしのぶの背に腕を回す。

Aはいつの間にか、しのぶの身長を越していた。


(しのぶさん、こんなに華奢だったんだ。)


そう思っていると、コツンとおでこをぶつけられた。

「私はAの姉なんだから。いつでも頼ってくれていいのよ。」

上目遣いの瞳。

小悪魔的な魅力を感じる。


あれ?とAは首をかしげた。

『私、そんなに頼りなく見えたでしょうか。』

「そうじゃないけど・・・」


『しのぶさんのこと、大好きですよ。今も昔も。』


Aの背中に回された手に力が入った。


「ありがとう。」

しばらく間をあく。

しのぶがぽつりと呟いた。


「ああAはこんなに良い子なのに、どうして冨岡さんの継子なのかしら。」


『しのぶさん?』

しのぶの纏う空気が黒くなった気がする。

不穏な様子に名前を呼ぶA。

「なんでもないの。」

そう言って、しのぶはAから離れてしまった。


「炭治郎君のお見舞いにも行くんでしょう?」

『はい!』

「いってらっしゃい。」

ぽんと背中を押される。

『また来ますね。』

そう言って、炭治郎のところに向かう。



炭治郎と玄弥は同じ部屋だ。

向かったその部屋は、修羅場としか言いようのない状況だった。

善逸が殺気を放っている。

Aはつま先歩きで炭治郎に近づく。


『炭治郎君・・・どう言う状況?』

「A!あ、これは・・・」


禰󠄀豆子が伊之助の名前を覚えていたことに、善逸が激怒したらしい。

ちなみにさっきの悲鳴も善逸のもの。

口枷を取った禰󠄀豆子を初めて見たのだそうだ。


(つまり、私にできることはないってことだね。)

善逸のことは置いておこう。

Aは禰󠄀豆子の元へ行く。

『元気にしてた?禰󠄀豆子ちゃん』

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ひかる(プロフ) - ミユさん» ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです(*^^*) (5月7日 7時) (レス) @page42 id: c4c9e482b4 (このIDを非表示/違反報告)
ミユ(プロフ) - 普段小説などで泣かないのですが、大泣きしました。この作品大好きです。 (5月6日 22時) (レス) @page45 id: 14f11f958d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひかる | 作成日時:2024年3月9日 9時

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