案 ページ9
「ル、ルシア…様…?」
「…」
一人とニ匹は目を見開いて固まっていた
敬愛する主の肩には絆創膏だらけのアルビノの少年がしがみついている
いかにも疲れた様子の主人にミノス達は口を開かずにはいられなかった
「な、ななな何なんですかその人間の子供はー!?」
「現世で私が主従契約してしまった子供だ…!文句あるか!」
ルシアが言うとミノスは素っ頓狂な声を上げた
「はいぃ!?ご、ご冗談を!この魔界をたったの4日で支配した貴方様が人間の下僕など!あぁ大変だ明日はきっと魔界に炎の塊が降る…!」
「私だって好きでこんな契約したわけじゃないわぁ!こいつが友達になろうなんて愚かにも本気で思ってるんだぞ!?普通そんなの想定できるかぁ!」
「だからって城に連れてきますか普通!」
「こいつがいなきゃ魔界にすら入れないんだ仕方ないだろうが!」
「あ〜始まったよミノスとルシア様のしょーもない喧嘩がー。」
アレーは二人の喧嘩を止めずにケラケラ笑いながら鑑賞していた
「アレー…ルシア様に失礼だよ…」
咎めるコレーには目もくれずアレーはアルトを尾で抱き上げた
「ルシア様ルシア様ー!この人間食べていいですかー!?」
「やめろぉ!私が死ぬだろうが!」
そう言うや否やルシアはアレーからアルトをぶんどった
「ありゃ残念。」
「と、兎に角!アレーとコレーはこいつを風呂場へ送り面倒見てやれ!ついでに傷も魔法薬で治せ。そんな姿で城にいられちゃ敵わん!ミノス!貴様は即刻飯の支度をしろ!勿論食材も味付けも人間用だ!いいな!」
「アイアイサー!」
「了解いたしました…」
「さぁ行きましょね坊っちゃーん!」
「!」
2匹はお辞儀後アルトを連れてすぐ近くにある風呂場へ向かった
楽しいのかアルトの笑い声が響いた
そんな背中を見つめながらミノスは言った
「ル、ルシア様本気であの人間を囲うつもりですかぁ?もしそうなら魔界のヒエラルキーに関わる気が…」
ルシアは魔界の支配者
その力とカリスマ性でここまでやってきたがそれがあんな可愛らしい人間の下僕ともなればイメージが崩壊し魔界の支配者の地位を奪わんとまた襲われかねない
ミノスは主であり恩人であるルシアを心配しているのだ
しかしそんな事はお構いなしにルシアは怒鳴った
「黙れミノス!クッソ…何とか解消できる方法があれば…!」
ルシアが悶々と考えているとミノスが言った
「…あ、では彼から契約を解消させれば良いのでは?」
「何?」
「少しお耳をお貸しください。」
そうしてミノスはルシアに案を囁いた
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闇鍋ソース(プロフ) - ナイフさん» ありがとうございます!今後も作る機会があれば続きを書きますのでよろしくお願いいたします (2019年8月17日 1時) (レス) id: a314e0ab78 (このIDを非表示/違反報告)
ナイフ(プロフ) - シリアスとギャグの使い分けがとても巧で、あっという間に最後まで読んでしまいました。とても面白かったです……。素敵な作品をありがとうございます。 (2019年8月16日 23時) (レス) id: db7c72b981 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース(プロフ) - いちごシロップさん» コメントありがとうございます!頑張らせて頂きます! (2019年5月2日 2時) (レス) id: a314e0ab78 (このIDを非表示/違反報告)
いちごシロップ - 悪魔と人間が友達になる、って冒頭からほっこりしちゃいました。でもシリアスな場面もあって…。とにかくとても面白いです!これからも頑張ってください! (2019年5月1日 23時) (レス) id: 99dc49cbe7 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース(プロフ) - まゆみさん» 人外×人間が大好きなんですよ…! (2019年3月31日 19時) (レス) id: 32007db41f (このIDを非表示/違反報告)
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