口論 ページ35
「お待ちくださいルシア様！どうかお考え直しを…！」
「黙れミノス！決定事項だ！」
真紅に染められた絨毯の敷かれた長い長い廊下を通りながらミノスとルシアは口論していた
「何故今になってあの人間を受け入れるなどと…！言ったでしょう！あの人間を連れていれば今の政権に悪影響だと…」
「黙れといったのだミノス…！」
「っ…」
巨大化はしないものの、体を影色に染め上げてルシアはミノスを睨み付ける
これは本気で怒っている印なのでミノスも漸く黙った
しかし不安は拭えない
何故あそこまで厄介がっていたのに受け入れる等と言い出したのかミノスにはわからなかった
それを見てルシアは姿を元に戻しフッと笑った
「私はあいつのお陰で少し、心にゆとりができたんだ。あいつは私の契約者であり、友であり、そして何よりかけがえのない存在…そう、思い直した。今回の一件で気づかされた。その為にはどんな弊害があろうとも私は屈しない。いかなる手を使おうとも。あいつと、アルトといるためならば容赦はしない。」
「しかし…それでは反感を持つ者達が…」
「…落ち着いて考えてみたのだがな…今回の一件で文句を言う者達などどれくらいいる？魔界には多くの魔物がいるが麻○中○者やただ魔界で暮らしているものはそもそも私に関心があるか？それに強者は私の力を尊敬している。アルトをつれてきた事により何でお前がとは言われるだろうがそのあと鈍っていない事を証明すればよいのだ。問題は政権を狙う者達だ。人間の契約者等に成り下がった者に魔界の支配は務まらぬだのなんだのぬかしそうだ…だがこれはいい機会だとは思わないか？」
久々に冷酷悪魔たる笑みを浮かべたルシアに思わずミノスはゾッとした
その瞳は底がなくただただ暗い
しかしその笑みにミノスは確信する
これこそがルシア様なのだと
「これを機に反対勢力を全力で潰しにかかるぞ。この事に文句を言う者は粛清対象にでもすればいい。勿論今後善人になり得る者がいる可能性も考え粛清の査定はメデューサ達が真実を見抜く瞳を保持、管理、守護している筈だから彼女達の力も借りる。」
「…そこまで言われては何も言えませんね…畏まりました。皆の代表を担いまして、我々一同ルシア様に今後とも付き従う事を誓います。」
ミノスはその場で跪いた
それをみてルシアは笑う
「何だ？他の奴等に聞かずにそんな事言っていいのか？」
「残念な事に僕とスカル以外皆はなからルシア様に賛成だったんですよ。スカルも賛成側にまわりました。」
「成る程。納得だ。」
ルシアはそういうとまた笑った
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闇鍋ソース(プロフ) - ナイフさん» ありがとうございます！今後も作る機会があれば続きを書きますのでよろしくお願いいたします (2019年8月17日 1時) (
レス) id: a314e0ab78 (このIDを非表示/違反報告)
ナイフ(プロフ) - シリアスとギャグの使い分けがとても巧で、あっという間に最後まで読んでしまいました。とても面白かったです……。素敵な作品をありがとうございます。 (2019年8月16日 23時) (レス) id: db7c72b981 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース(プロフ) - いちごシロップさん» コメントありがとうございます！頑張らせて頂きます！ (2019年5月2日 2時) (レス) id: a314e0ab78 (このIDを非表示/違反報告)
いちごシロップ - 悪魔と人間が友達になる、って冒頭からほっこりしちゃいました。でもシリアスな場面もあって…。とにかくとても面白いです！これからも頑張ってください！ (2019年5月1日 23時) (レス) id: 99dc49cbe7 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース(プロフ) - まゆみさん» 人外×人間が大好きなんですよ…！ (2019年3月31日 19時) (レス) id: 32007db41f (このIDを非表示/違反報告)
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