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「……え？」
翔「中原に声掛けたの、ギリギリだったじゃん。準備とか、できなかったよね」
「、そ、そんな、櫻井くんは悪くないよ」
ギリギリって言っても、前日とかではなかったし。
翔「ううん、ごめん。でも別にいいよね？中原着替えなくても」
私にもう一度謝った後、二人に尋ねる櫻井くん。
茉奈「うん。私、そんなに泳ぐ気はないし」
倉岡「俺も。プールじゃないしね」
翔「ね、だから大丈夫だよ、中原」
茉奈「海辺で遊ぼうよ、Aちゃん」
「……ありがとう」
みんなの優しさが、胸にじわっと広がる。
翔「ただ俺らが着替える間ちょっと待ってもらうことになるけどいい？」
「それは全然、待ちます」
自分のせいなんだから。
行ってきます、と手を振る三人に、私は手を振り返した。
.
しばらくして戻ってきた三人。
水着だから……櫻井くん、上は……は、裸？だよね？
なんて、ドキドキしながら待っていたけど、戻ってきた櫻井くんはパーカーを羽織っていて、ちょっとホッとした。
だってたぶん、いや絶対、直視できないもん……！
混雑する砂浜で何とか場所取りをして、倉岡くんが持ってきたビーチバレーのボールで遊ぶ。
少しして疲れた私はブルーシートに座って休むことにした。
三人が海に入って楽しんでるのを、ぼーっとしながら眺める。
水の掛け合いをしてる櫻井くんと倉岡くん。
ふふ、楽しそう。
スマホのカメラを起動させて、思わずパシャッと写真を撮ってしまった。
あれ、これって盗撮かな。
撮ってからふと思ったけど、躍動感があってよく撮れてるから消すのはもったいない。
いいよね、これくらい。
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作者名：さくらこ | 作成日時：2019年6月23日 17時
