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カエデ ページ14

戻ってくると元の日にちになっていた。無事に藤ヶ谷の誕生日当日。けれど時間が違ったのだ。そこは騒音と食器の音が鳴り響いている。

どうやら居酒屋にいて、藤ヶ谷の誕生日祝いをしていたようだ。藤ヶ谷は酒に酔うように眠りについていて、それを乱暴に頬を軽く叩きながら起こされる。

藤ヶ谷を眠りから覚ましていたのは、また北山だった。彼も大分酔っていて、ビールジョッキを片手に藤ヶ谷の頬を満面の笑みで叩き続ける。

目を覚まし、渋々ふらつきながらも起き上がる藤ヶ谷。それを見た北山は再び嬉しそうな顔になり、藤ヶ谷を見つめる。

タイムリープしてきたはずなのに自分は酔っていて、隣にいる北山に戸惑いを感じ。更に酔いが回った藤ヶ谷は倒れそうになる。だがその倒れる先には北山がいて、彼に抱き着くように倒れる。

  K「わわっ!ちょ、やめろー!」

抵抗する北山に対して藤ヶ谷はほとんど意識が無く。北山を抱き枕のようにして眠りにつく。藤ヶ谷にいきなり抱かれた北山は目頭まで顔を赤くして、隣にいる横尾に助けを求める。

  Y「ふふっ。よかったね。みっちゃん」

  K「よくねーよ!なんだこの状況!」

  T「ガヤがみつに甘えるなんて、珍しいね」

  S「こ、これ。写真撮ったら国宝級じゃない!?」

  2「あ、千賀!撮った写真俺に頂戴!!」

そんな茶化すメンバーを藤ヶ谷を支えながらおろおろと目を泳がす。戸惑う北山を見てメンバーはニッコリと笑いかける。

そろそろ店を出るころになり、それぞれ立ち上がる。だが、もちろん北山は藤ヶ谷の重さに負けて立てずにいた。

やれやれと呆れながら横尾と宮田は二人がかりで北山をサポートする。立ってもなお、藤ヶ谷は唸りながら北山を絶対に離さなかった。そんな藤ヶ谷を困った顔をしながらも温かい目で見つめていた。

離れないなら仕方なく、北山は藤ヶ谷と共に藤ヶ谷のマンションにふらつきながらも向かって行った。やっと着いた藤ヶ谷の自宅に大きく溜息を吐いた。

足でなんとか扉を開けて入ろうとするが、藤ヶ谷の引きずっている足が引っかかり扉が中途半端の開きで止まり、二人では入れなかった。

そのため何とかすべく北山は藤ヶ谷からバックハグされているような体勢を変え、向かい合って抱き合うようにして、足で藤ヶ谷の足をどけようとする。

あと一歩の所で届かず北山は力を振り絞り、藤ヶ谷の足をどけることに成功した。

だが、北山の背中を支えてた壁から離れてしまい、勢いよく玄関に飛び込む二人。その勢いで体勢を崩した北山は背中を向けて床に倒れこむ。

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作者名:supia | 作成日時:2021年9月23日 1時

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