. ページ31
刃が振るわれたのは、ガヴェンの方であった
しかしその突然の攻撃に、ガヴェンは見事に防御してみせていた
「ほう…今のに反応するか」
「っ…！！」
なかなかに重い一撃だったのか、少し顔を歪ませているように見える
「強くなったのう、童
そんなに妾が憎かったのか？」
「っ……このっ…」
そう挑発しながら、ガヴェンの顔の前まできていたその刃に力を入れていく
『やめろ。
今相手しているのは俺だろう？』
このままでは危険と判断した俺はすぐさま助太刀に入る
「あぁ、そうじゃったのぉ。して、主は一体何処の鼠じゃ？
その姿、今の大公を食ろうたのか？」
すんなりとガヴェンから離れた女王は、次は俺の方へと歩み寄ってくる
『その質問には、まだ答えかねるな
…今あなたには2つの選択肢がある
ひとつに、王位を降り、全特権を俺たちに譲るか
そして、ふたつに、今日この場で、俺たちに殺されるか、だ』
しばらくの沈黙
……かと思えば、突然女王が高らかに笑い出す
「妾を殺すと抜かすか下民共が
全く滑稽なことを言いおるわ」
と嘲笑していたのも束の間、殺気の篭った目で俺を睨みつけてくる
「もう一度言ってみろ下民。妾をどうすると？」
あまりの重圧に空気が揺れる
『あぁ、何度でも言ってやる。今ここで王位を降りなければ、お前を殺す』
その言葉を合図に、ガヴェンが戦闘の体制に入り、部屋中にある煙を発する玉を複数投げ込む
『確かにお前は強い。だから俺たちはここまで入念な計画を練ってきたんだ』
「覚悟しろ女王。私の主人の仇を、、、今ここでうってやる……！！」
.
.
.
そこからはまさに激戦であった
先程までいた部屋は既に瓦解し、今俺達は王宮の庭に出ている
兵士たちが何事かとこちらに向かってきているのが分かる
しかし特殊な煙で力を弱まらせたにも関わらず、未だ女王の方が優勢であったのだ
俺達は煙の被害を受けないよう既にワクチンを打ってある
にも関わらずこの差。
なんという脅威か
「はぁっ……はぁっ……くそっ」
『おいっ、落ち着けガヴェン！！しっかり連携をとって……って、、はぁ……ったく』
さっきから勢いの止まらないガヴェンはどれだけ歯が立たなくとも、何度も自前の槍で攻撃を仕掛けていた
.
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1655人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
嬢症鬼龍(プロフ) - 白夜ナイさん» ありがとうございます！！楽しんで頂けて何よりです！！ (2022年8月4日 12時) (
レス) id: 87b62ec1cf (このIDを非表示/違反報告)
嬢症鬼龍(プロフ) - つなさん» 凡人の者です笑ありがとうございます！！ここでの温かいお言葉がいつも身にしみてます。泣 頑張りますね！！ (2022年8月4日 12時) (レス) id: 87b62ec1cf (このIDを非表示/違反報告)
白夜ナイ - 更新待ってます‼️とっても楽しいです。 (2022年8月3日 17時) (レス) id: 2eef5eaf3b (このIDを非表示/違反報告)
つな - 嬢症鬼龍さん» 天才の方ですか…？初めて読んだのだいぶ前なのに定期的に戻ってきて読んでます笑 めっちゃ好きです！勉強大変だと思いますが、お体に気をつけて頑張ってください！！ (2022年7月26日 23時) (レス) id: 2f8ab906b9 (このIDを非表示/違反報告)
嬢症鬼龍(プロフ) - いちご猫さん» やっと更新しました！！笑 いつも嬉しいコメントありがとうございます！！めっちゃ元気貰ってます泣 夏休みもきっと受験勉強で大忙しですけど、暇を見つけてちょっとずつ進めていきますね！ (2022年7月19日 21時) (レス) id: 87b62ec1cf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：嬢症鬼龍 | 作成日時：2021年7月14日 1時
