. ページ28
『…………この計画は、誰が持ちかけたものなんだ？』
「………決まってる、、、あいつら人間共、、
目先の利益にばかり目が眩む、薄汚れた生き物だ」
『そうか……』
やっぱりか……
ピーターの執務室にて、1度心を落ち着かせた後、
資料室で出会った青年に話を聞いていた
『あぁ、そう言えば、、お前、名前は？』
「……ガヴェン」
『ガヴェン……ね。俺は、今は大公の姿してるけど、ホントは全く別の姿なんだ
ちょっと事情があってさ』
気分を落ち着かせるため、再び茶を口に含む
「あなたは、、、レイン様………レイン・ニクス様のことを母親と呼んでいた
まさかとは思うが、もしやあなたが…」
ごく一部の者には、やはり俺の存在が知られているらしい
『あぁ、お前の想像通りだ』
「…………ならば、あなたのここにいる目的は私と同一のはず」
予報通りの返答である
極めて真剣な顔つきでこちらをじっと見据えてきている
『あぁ、俺も同じことを考えていた』
_______俺たちに協力して欲しい
「！！………“俺たち”ってのは、まさか、そこのラートリー家のお坊ちゃんも入れているということか？」
「…………ふん」
『あぁ、そうだ』
そう答えれば、ガヴェンは苦虫を噛み潰したような表情を浮かべ、皮肉をこぼす
「………それは御免だよ、、、私はあの腐った生物が大嫌いなんだ
あいつらは鬼の世界を自分らの手中に抑え込んでいると勘違いしてる」
『あぁ、そうだな』
「よくも私の目の前でそんな会話が出来るな？」
しかしまぁ、こいつは理解しているはずだ
ここでこちら側の提案を断ることなど、不可能であるということを
はなから立場が違いすぎる
ラートリー家当主と大公爵、敵に回そうとも思えない
「……………ッチ」
『そっちとしても悪くないだろ？1人で動くのは難しいだろうし、何より大変だ
俺達の目的は合致している。何も断る理由などない。
俺はお前のその隠密能力を高く買っている。何せ今まであのピーターに一切勘付かせ無かったんだから』
この言葉に嘘偽りは何一つない
あとはガヴェンの了承の返事を聞くのみだ
「……………………………あぁ、わ……かった
………受ける。………その提案、受け入れるよ」
.
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1655人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
嬢症鬼龍(プロフ) - 白夜ナイさん» ありがとうございます！！楽しんで頂けて何よりです！！ (2022年8月4日 12時) (
レス) id: 87b62ec1cf (このIDを非表示/違反報告)
嬢症鬼龍(プロフ) - つなさん» 凡人の者です笑ありがとうございます！！ここでの温かいお言葉がいつも身にしみてます。泣 頑張りますね！！ (2022年8月4日 12時) (レス) id: 87b62ec1cf (このIDを非表示/違反報告)
白夜ナイ - 更新待ってます‼️とっても楽しいです。 (2022年8月3日 17時) (レス) id: 2eef5eaf3b (このIDを非表示/違反報告)
つな - 嬢症鬼龍さん» 天才の方ですか…？初めて読んだのだいぶ前なのに定期的に戻ってきて読んでます笑 めっちゃ好きです！勉強大変だと思いますが、お体に気をつけて頑張ってください！！ (2022年7月26日 23時) (レス) id: 2f8ab906b9 (このIDを非表示/違反報告)
嬢症鬼龍(プロフ) - いちご猫さん» やっと更新しました！！笑 いつも嬉しいコメントありがとうございます！！めっちゃ元気貰ってます泣 夏休みもきっと受験勉強で大忙しですけど、暇を見つけてちょっとずつ進めていきますね！ (2022年7月19日 21時) (レス) id: 87b62ec1cf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：嬢症鬼龍 | 作成日時：2021年7月14日 1時
