検索窓
今日:3 hit、昨日:9 hit、合計:11,001 hit

第5話 別れ ページ6

ドン「ノーマン、A、リベンジだ!2回戦やろうぜ!
次、ノーマンとA以外全員「鬼」ってのどうよ!」

レイ「せこっ…」

ノーマン「いいよ、捕まらないから。」

A「私も!」

エマ「A、大丈夫?」

A「うん!もう完全復活!」

ドン「言ったな〜、後悔すんなよ!
最後(・・)、絶対捕まえようぜ、コニー!」

コニー「うん!」

エマ「コニーもいよいよ今日で最後かぁ…」

A「また私達、先越されちゃったね。」

施設(ここ)での暮らしは永遠じゃない。

12歳になるまでには皆里親を手配され巣立っていく。

それもまた慣例(きまり)

エマ「コニー、準備出来た?」

コニー「どうかな…服…」

エマ「バッチリ♡似合ってるよ!」

A「可愛いよ、コニー!」

コニー「よかったぁ。
…私、ハウスを出てもがんばる…大丈夫、この子が…リトルバーニーがいるもん。
あのねリトルバーニーはね、世界に1つだけしかないんだよ。ママが私だけのために作ってくれた──宝物なの。
私トロいし、みんなみたいにユウシュウじゃなかったけど、大人になったらママみたいな“お母さん”になりたいんだ。
それでね、絶対子供も捨てたりしないの!」

エマ「コニー…」

A「コニーなら、きっと優しいお母さんになれるよ!」

ギュッ

私は、コニーを抱きしめた。

私達は皆実親(おや)の顔も生まれた場所も知らない。

新しい家族ができる。

旅立ちは嬉しいこと。

でもやっぱり、別れは寂しい。

10年間、ずっと見送る(こっち)側。

11歳、次は私達4人の誰かかも知れない。

エマ「コニー!!!?忘れとるがなー!」

A「エマー、何騒いでるの?って、それコニーの!」

食堂を覗くと、コニーの宝物であるリトルバーニーがあった。

エマ「ど…どうしよう…」

A「──って、コニーもう行っちゃったよ?」

レイ「──でもないかも。
さっき風呂場の窓から、遠く門に灯りがついているのが見えた。
見送りについて行ったママも戻ってきていないし、まだコニーは出発していないんだと思う。

ノーマン「届けてやろう。」

A「賛成!」

エマ「ノーマン、A。」

ノーマン「本当はママに頼んで、後から送ってもらうのが筋なんだろうけど」

A「“コニーの気持ちを考えたら早い方がいい”──でしょ!」

エマ「うん!」

第6話 ハウスの真実→←第4話 戦略



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (4 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
8人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:苺の花 | 作成日時:2019年6月6日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。