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第45話 信じてなかった ページ46

私達は顔を見合わせて、ハウスの真実を話した。

鬼、農園、出荷…そして、レイがスパイだったこと。

ギルダ「え…」

ドン「鬼…農園(・・)?レイが…スパイ?ずっと…?」

ノーマン「僕らのために(・・・・・・)ね!」

ドン「…じゃあレイは、あの日コニーがどうなるかわかってたのか?
エマとノーマンとAは、俺達を敵だらけの世界(そと)へ騙して連れて行こうとしてたってわけか?」

A「…」

ドン「ハッ、アハハハハハ!ふざけんな!!」

ゴッ

エマ「!!?」

A「お兄ちゃん!!」

私は、倒れたお兄ちゃんに駆け寄った。

レイ「おい、ドン!!」

ガッ

レイ「!!!」

ガシッ

ドンはレイを殴って、エマの胸ぐらを掴んだ。

A「ドン…!」

ドン「っ!!」

ドンは、エマの胸ぐらを離して、顔を伏せた。

ドン「そんなに「荷物」なのかよ…
そんなにお前らにとって俺達は、「守ってあげなきゃ(・・・・・・・・)何もできない弱者(ザコ)なのかよ…」」

エマ「え」

ドン「嘘つく理由くらいわかってるよ。
全て俺達を守る(・・)ため──だろ?
けどさ、頼ってくれたんじゃねぇのかよって…悔しいっつーか…惨めっつーか…
俺達、お前らみたいに出来はよくない…よくないけど…!家族だろ!兄弟だろ!少しは信じて(・・・)ほしいんだよ…!」

A「…」

ドン「…ごめん!俺、ちょっと変だ。頭冷やしてくる。」

ギルダ「ドン…!」

ギルダはドンを追いかけて行った。

エマ「…そんなつもり…なかったんだけど…」

A「私達、信じてなかったのかな…あの二人のこと…」

レイ「まぁ、対等だとは思ってないわな。…けど、何言われても覚悟はできてたはずだろ。「全員で逃げる」って時点でよ。」

エマ「うん…でも…」

A「ドンもギルダも信じてくれていた…理解し(わかっ)てくれてたのに…」

エマ「ドンとギルダに謝ってくる!
私、間違ってた。恨まれる覚悟ばっかで、信じる覚悟できてなかった。
甘かった、ごめんなさいって、ちゃんと二人に伝えてくる!」

A「私も行く!」

私とエマは、二人の所に向かった。

第46話 信じる覚悟→←第44話 知られてしまった真実



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作者名:苺の花 | 作成日時:2019年6月6日 2時

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