第30話 2つの嘘 ページ31
ノーマン「とはいえ、
A「また別の問題だけどね。」
私は、レイに笑いかけた。
さぁ、勝負所だ。
ガチャ
図書室の扉を開けると、既にドンとギルダがいた。
ノーマン「お待たせ、二人とも。」
ドン「何?話って」
私達は、ドンとギルダに嘘の話をした。
ドン「え…人身…売買?」
エマ「うん…今までの兄弟、みんな悪い人に売られていたの…」
図書室がシンと静まり返る。
ドン「プッ、だーっはっはっはっ!!何、深刻に話し始めるかと思ったら…アハハ、ないないないない!!」
ノーマン「でも塀に門扉…出て行った兄弟達から手紙一つ来ないのも」
ドン「またまたァ!で?オチは?一体コレ何の遊び!?」
エマ・ノーマン・レイ・A「…」
ドン「ん?えっ、本当とか言わないよね?」
レイ「本当。」
ドン「ちょっ…え?待って、じゃあママは?」
エマ「悪い人に私達を売ってる…」
ドン「は!?バカ言え!!
ふざけんなよ…ありえねぇだろ、あんなに優しい…取り消せ、エマ!!」
バンッ
ドン「ビクッ)」
ノーマン「A?」
思い切り机を叩くと、みんなが私を見た。
A「ドン、ギルダ。
ハウスのこと、ママのこと大好きなエマがそんな嘘つくと思う?」
私は、ドンとギルダを見た。
ドン「…」
ギルダ「私、変だと思ってた…
あの日…エマとノーマンとAが門へ行って」
ドン「えっ」
ギルダ「いつもの三人なら、たとえ規則を破っても、すぐに正直に謝って元通り──なのに」
エマ「あ」
ギルダ「謝るどころか、三人には口止めされるし」
ノーマン「…」
ギルダ「ママは本当“罰ゲーム”みたいなお手伝いさせてくるし」
A「…」
ギルダ「エマ、すぐどこか言っちゃうし、なんかすごく真剣だし、どんどん聞けなくなっちゃって…うっ…うわあああ〜ん!」
エマ「ごめんね…ごめん、ギルダ…」
エマは、ギルダを抱きしめた。
ギルダ「
コニーも売られて行ったの?悪い人に…」
ノーマン「ああ。でも間に合わなかった。」
ドン「えっ、待って、コニーまさか…無事だよな?大事ないんだよな!?」
ノーマン「わからない。」
ドン「そんな…何だよ、そんな…!!」
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作者名:苺の花 | 作成日時:2019年6月6日 2時