終わらない物語 (ページ23)

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廿壱ページ23

前々から引っかかっていた

私にはそんなに能力者についてに知識もない

だから確信を持ってそうだ！とは言えない

でも、何か引っかかる。何か私たちと関係がある、そんな感じがするんだ

「A！！能力者の新しい情報、見つけてきたぞ～！！」

「赫…」

「どうした？元気ねぇな」

なんだかこの頃、もうすぐ赫と別れてしまう、そんな感じがするんだ

「なんでもない…」

「そっか…それでぇ…」

何事もなかったように話し始める赫

私はいつまで赫と話していられるんだろうか

「…A！」
「！？…な、何？赫…？」

「お前

なんか隠し事してるだろ」

「！！」

やっぱり、赫には隠しきれなかったか

昔からそうだ。何にも見てない感じがしても、赫は必ず私を見てた

だからいち早く私を気遣えた

だから、好きなんじゃん

「…………＿き………」

「え？なんて？」

「好きだって言ってんでしょ！？」

「なっ…/////」

途端、顔が真っ赤になる赫

わかってよ

何年間思い続けたと思ってんの！？

ほんと、鈍感にもほどがあるわ

気付いてよこれくらい！

私のこと見てたんならわかるでしょ！？

「え、えっと…/////」

「はぁ…ヘタレ…」

「んなっ…」

思わずため息を漏らす

そりゃいくら人間の器が広くても、これは…

「もう一度、言うわよ？…私、赫のことすっ」

口を塞がれる

「…………」

あ、キレそう

「あ～、ごめん、今顔見ないで」

そういった赫の声色は震えていて、耳は真っ赤だった

それにつられて私も顔が熱くなる

全身の熱が顔に集まるのがわかった

「俺、も、お前のこと…す、き」

「お前じゃ嫌だ」

「あ！？いいだろ～が！お前みたいなやつ俺以外に誰が面倒見れんだよ！」

「うるっさいわねぇ！いっぱいいるわよ！」

「そいつは俺がぶっ殺す」

声色が急に変わる赫

「とにかく、お前じゃ嫌だ！」

「クッソ、わかったよ！

＿＿＿＿＿＿＿＿＿好きだA！っていうか、言葉にできないくらい好きだ！」

「そんなの私だってそうよ！」

私たちの告白は、いつもの喧嘩みたいになってしまった

二人とも息切れしてるし

「もう、ちゃんと告白してよ」
「ほんとに…」
「あっはは！赫ヘッタレ！」

え！？
み、見てた！？

「見、てた？」
語尾が震える

「えぇ、それはもう、最初から♡」

「もうちょっとちゃんとした告白はできないの！？」

「あはは、まぁ、二人らしいじゃない」