62話…ばいばい ページ12
宮司さんが本殿に戻って行って、私は暫くボーッと神楽殿で開かれてる神楽を見てた。
____「…、ぅぁ……、ぅああああん！」
子供の泣き声がどこからか聞こえて来た。
その声に引き寄せられるように、草むらの方に足を進める。
暫く歩いたら御神木の所まで来た。
御神木の幹の所で子供が蹲って泣いてる。
「大丈夫？迷子？お母さん達どこにいるか分かる？」
子供「うっうっ、わかんない」
「とりあえず、お祭り会場まで戻ろっか」
子供「やぁだぁ！」
「でも、ここに居たらお母さん達見つけられないよ？」
子供「良いもん！だって僕、お姉ちゃん見たいな視える人を探してたんだから」
顔を上げた男の子は目が窪んで顔は青白く、この世のものでない事は一目瞭然だった。
逃げようと1歩後ろに足を引くと男の子は真ん中から割て黒くてドロドロとした妖怪が飛び出してきた。正体表したな。
妖怪の腕が伸びてきて、避けきれないと思って腕を顔の前に出して目を閉じた。
いつまで経っても衝撃は来なかった。そっと目を開けると見慣れたパンダパーカーを着たNakamuが居た。
鮭丸「俺達の縄張りで何好き勝手してんだよ」
シャークんが妖怪を弓で倒した。
きり「A、心配した。最近全然顔見てなかったから」
「ごめん」
皆の目を見れない。合わせる顔が無い。
ぶる「なんで目合わせてくれないの？」
「…ワイテルズ、もう、私皆と関わらない」
鮭丸「は？なんで？」
「…好きな人ができたから」
きん「誰？」
「皆には、関係無い。
それに皆と私は生きる時間も世界も違うんだし、最初から一緒に居るなんてできなかったんだよ」
その場の空気が凍り付いた。言ってしまった。
Nak「それ、本気で言ってるの？」
「…うん」
ぶる「なんで！？Aも結局僕達を裏切るの？！」
「…ごめん」
ぶる「もういい。Aなんて、消えちゃえ！居なくなっちゃえ！死んじゃえ！」
「…ばいばい」
ぶる「あ、やっ、待って！違う！違うから！」
祭り会場に戻ると運営達が私を探してくれてた。
らだ「なんかあった？」
「え？なんで？」
らだ「泣きそうな顔してるから…」
「…気の所為だよ。ちょっと疲れただけ」
レウ「じゃあそろそろ帰ろっか！」
らっだぁの家に帰ろうと皆で歩いてた時だった。
救急車や消防車がたくさん通り過ぎていく。方向は私の家の方。
百夜『帰ったら死ぬぞ？』
あの時の百夜の言葉が脳裏を過ぎる。嫌な予感がする。
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紫華 - すいません！「我々孤児院の日常」、ロックがかかっていて‥‥‥ (4月20日 20時) (
レス) @page18 id: 05d494a2cd (このIDを非表示/違反報告)
黒灰白(プロフ) - とても面白かったです。個人的にはオチも結構好きでしたよ‼︎他の小説も読ませて頂きますね‼︎応援してます‼︎Twitterフォローも失礼します (2022年10月2日 22時) (レス) @page18 id: 071b8e6376 (このIDを非表示/違反報告)
りゅうか - すごくおもしろかったです!主人公よかったね(泣)w最後のワイテルズ達との会話ですべて紐解けて[なるほど]と思いました！他の小説も応援してます！ (2020年8月22日 7時) (レス) id: 5138a93295 (このIDを非表示/違反報告)
モルモット(プロフ) - ありがとうございました (2020年8月21日 13時) (レス) id: 385f95511b (このIDを非表示/違反報告)
ライ - END気になる (2020年8月18日 20時) (レス) id: f5181ae4ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モルモット | 作成日時：2020年8月6日 11時
