寒空の下＿6 ページ35
.
慧「おはよぉ…涼ちゃん、お熱計らせてね〜…」
朝一、廊下で大ちゃんとすれ違うくらいの早い時間に静かにお邪魔する。
……勿論、まだ涼介は夢の中。
起きてからだと色々とね……誤魔化されちゃうことも少なくないから、今のうちに。
兄弟の中で最も寝起きがいい涼介を起こさないよう慎重に体温計を差し込む。
額の感じからすると、熱はありそう……だからか、身動ぎはするけど目は覚まさない。
慧「……37.5℃……」
平熱が低い涼介だから少し辛い体温。
……これは絶対安静だな……素直に従ってくれるといいんだけど……
涼「…んん、…んぅ…？……けぃくん…？」
慧「涼ちゃん、おはよう。昨日のこと、大ちゃんから聞いたよ。鍵忘れちゃったんだって？」
涼「…あぁ、うん……」
慧「ごめんね、ちゃんと確認すればよかったね。それで、涼ちゃん熱があるから今日は学校お休み」
ゆっくりと瞬きをする涼介に合わせて、頭を撫でながら言い聞かせると、自分でも熱があることは分かっていたんだろう。
無理に起き上がろうとはせず、表情を変えずに涼介は頷いた。
涼「…わかった……ｺﾎｺﾎｯ…」
慧「咳出てきちゃったね。苦しい？」
涼「んーん、大丈夫…」
慧「苦しくなったらすぐに言ってね」
涼「ぅん………」
受け答えはしっかりしていて大丈夫そう。
……あとは熱が下がってくれるといいんだけど……
大「涼介どうだった？」
慧「熱があるからお休みねって言ったら分かったって素直に寝てるよ」
大「涼介が素直って……大丈夫か？」
慧「コツがあるのよ」
大「コツって？」
……小さい子に接するのと同じような感じで、目線の高さを合わせて優しく言ってあげるだけだけど、涼介の場合は具合が悪くて寝起きの時だと結構効果がある。
伊達に3人の子の父親やってませんよ…！
……大貴には教えてあげないけどね〜。てへ。
大「教えろよ、どや顔ムカつくな」
と、大貴をからかって遊んでいると階段をトテトテ降りてくる音が。
侑「けぇくん！」
慧「侑ちゃん、おはよう」
侑「ゆーり、りょおすけとねんねしたのに、なんでけぇくんのおへやなの！」
慧「っえ、」
腰に手をあてて頬をぷくっと膨らませて怒っている侑李。
……涼介と一緒だと思って起きたらがっかり、みたいな？…それは慧くん、悲しい……
誰か、侑李の怒りを納める方法を教えてください………
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 688人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夢莉(プロフ) - トマト丸。さん» 他のお話と融合させるかもしれませんが、移行先で考えてみます！リクエストありがとうございます！ (2020年3月7日 19時) (
レス) id: 62134ae4e1 (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(プロフ) - あーちゃんさん» はじめまして(^^)光栄です…！移行先で考えてみます！リクエストありがとうございます！ (2020年3月7日 19時) (レス) id: 62134ae4e1 (このIDを非表示/違反報告)
トマト丸。 - 涼ちゃんが高熱がでてしまい熱性痙攣で一時意識不明の重体になってしまうところを見たいです!!!!よろしくお願いします!!!! (2020年3月7日 14時) (レス) id: 064c528e5b (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - はじめまして！何度か読み返してしまうほど大好きです！リクエストしたいのですが、涼ちゃんがノロウイルスで嘔吐がひどくなかなか治らず家族みんなで看病する、というのをお願いしたいです!!よろしくお願いします！ (2020年3月5日 21時) (レス) id: 4ea081dbc4 (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(プロフ) - らんさん» わぁ嬉しいです…！了解しました！少し先になりますが、移行先3の方で書かせていただきますね！リクエストありがとうございます！ (2020年3月5日 20時) (レス) id: 62134ae4e1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
