お兄ちゃん、ずっと一緒だよ。【鬼滅の刃】

続 ページ9

ちょっとまってよ…何この雰囲気。


結婚は無しになったってこと？

Aもさ、「約束だよ。」じゃないよ。

俺の肩持ってくんないわけ？
じいちゃんもだんまりでさ…


わなわなと震え出す体。

これはもう言うしかない。


Aは失えない。
たとえ兄貴が相手だとしても！


机をバンッと叩いて立ち上がる。
甘味処はたちまち静まり返り、視線が集まる。


Aは驚いて大きな目をより一層見開いている。
そんな顔も可愛い…


善逸「A、兄貴、ほんっっとうにごめんなさい！
俺、すごい嫌なことしてた！
でも！Aへの想いは本当なんだ！
もう悲しませたりしない！Aから見えるところでも、見えないところでも、俺は他の女の子に現を抜かしたりしない！
誓うよ！雷の教えにかけて！」


どんっと胸を叩いて兄貴に向き直ると、何言ってんだコイツ、みたいな顔。
やめてよ…


すると甘味処のお客や店の人たちが口笛を吹いたり拍手したり。


「いいぞー坊主！」

「なかなかやるなぁ、あいつ。」

「浮気者の更生宣言か〜」

「浮気は病だよ。浮気者は治りゃしないさ。」



なんだか不穏な言葉も聞こえたけど、これは本当の気持ち。



獪岳「はあ…なら証明しろよ。
何年かけてもな。俺が許すまで結婚の話は破談だ。
お前がいなくてもAには俺がいる。
寂しい思いなんかさせるもんか。」


善逸「え、えええ〜…」


許してくれねえのかよ…
ならやるしかねえぜ…


俺の本気見せてやる…
兄貴に妹を頼むって言わせる…
絶対に…！








こうして俺には死ねない理由がまた一つ増えた。

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