33 ページ34
「あっ、いたいた! あんず、あの子だよ!! あの青い髪に白のメッシュが入ったあの女の子!!」
「明星、声が大きいぞ」
青い髪に、白のメッシュ。女の子。
その特徴が当てはまるのは、このクラスに私しかいない。
声の出処に目を向けると、2年生が4人いる。
…氷鷹先輩に名指しで呼ばれた以上、行かない選択肢はなくなってしまった。
バレない程度のため息をついて、ゆっくり後ろの扉へ向かった。
「…なにか用ですか……?」
「やっほ〜サギサギ!」
「その呼び方やめてください…」
Trickstarの明星先輩、氷鷹先輩、遊木先輩。─────朝来た衣更先輩も、Trickstarだったか。
その3人と一緒にいるのは、先日見た顔写真と同じ顔。
…ああ、今日からだっけ。
「…ここじゃ目立つので、食堂に行きましょう」
「うん! 僕達もそうしようって話をしてたんだ!」
…つい食堂って言っちゃったけど、今日お昼は食べるつもりないんだった……。
屋上にしたらよかった……。
周りにお花が見えそうな明星先輩達に、私は数歩後ろをついて行った。
その途中で(多分)転校生の人がときどきこっちを見てきたけど、さすがに初対面の人とはズバズバ話せない。
私にそんな度胸はない。
「あんず。こちらは青鷺A。1年のプロデューサーだ。
青鷺。彼女は橘あんず。今日俺たちのクラスに転校してきた、新しいプロデューサーだ」
「…青鷺Aです」
「あ、橘あんずです。よろしくね」
食堂に向かう途中、氷鷹先輩から突然転校生さんの紹介をされた。
この人、タイミングってものが分からないの……? …あ、ダメだ。今おじいちゃんみたいなこと考えてる。
昇降口近くの渡り廊下に来ると、氷鷹先輩と橘さんがメアドを交換し始めた。
…私もプロデューサーとして交換しておいたほうがいいよね…でも絶対迷惑だよね…どうしよう……。
「あの…Aちゃん……? よかったら、電話番号交換してもらってもいいかな?」
「え、あ…いいんですか……?」
「うん、もちろん」
心配は杞憂で、あちらから声をかけてくれた。
仕事用の番号だけでいいかと思ったけど…、普段使いの方でも交換しておこうかな…。
交換を終えて、昇降口で靴を履き替えた。
4人がなんやかんやしてるから待ってたけど、氷鷹先輩がセクハラ紛いなことをしてたのはどうかと思う……。そんなつもりないことは分かってるけど…。
「…袋持っておいたら、その中に入れるだけだから楽、ですよ…」
「あ、確かに」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 265人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蒼乃(プロフ) - 零さん» コメントと共に優しいお言葉ありがとうございます！一年半更新を止めてしまうことになり申し訳ないですが、精一杯頑張ります！ありがとうございます！！ (2022年6月2日 18時) (
レス) id: c9e288890e (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - こんにちはコメント失礼します。 初めの方から読んでいた一読者です。無事合格出来ることを祈ってます。頑張って下さいね☺️体調等には気をつけて (2022年6月2日 18時) (レス) @page38 id: 46e0494878 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蒼乃 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec2/
作成日時：2020年9月11日 22時
