HiGH&LOW〜俺が守るから〜【3】《佐野玲於》

頼れよ ページ6

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レオ「ほら、次お前。」


A「え？私はサラちゃんがさっき…」


レオ「ガーゼ剥がれかけてる。そこだけは俺にやらせろ。」




そう言われて
サラちゃんが寝る前に施してくれた手当のところに触れてみると
確かにガーゼが剥がれかけている。

レオは私を
半ば強制的に椅子に座らせた。



粘着力弱まってるなって言って
新しいものを用意してくれる。


慣れた手つきでガーゼを貼りながら、
レオは口を開いた。




レオ「…さっきのみんなに迷惑かけたっていう話だけど…」


A「…」


レオ「いいんだよ。迷惑かけて。やっぱりお前は俺らを頼らなさすぎる。そんなに俺ら頼りない？」


A「そんなことは…」


レオ「家族頼らなくて、他に誰を頼るんだよ」


A「…」


レオ「…少なくとも、俺はAのことを迷惑だと思ったことは無えから。きっと、他の奴らもそうだよ。」




強く、優しい言葉を投げかけてくる。


レオ、すごく穏やかな顔してて、
ああ、もっと頼ってもいいんだ、って
素直に思った。




レオ「俺らもAを頼るんだ。その分、Aも俺らを頼らなかったら、損するぞ？」


A「…ふふ、そうだね。」




少し笑うと
レオはムッとした表情をして。




レオ「真面目に聞いてんのか？」


A「もちろん。レオが生真面目すぎるの。」


レオ「そんなこと、初めて言われたよ」


A「みんな心の内でそう思ってるって。笑」


レオ「お前が楽観的すぎんだよ」


A「なにそれ、初めて言われた！」




レオと話してると
私が私が、って考えていた前の自分が
バカバカしくなってて。


気づけば、レオと顔を見合わせて笑っていた。




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