恋してた_3 [yuta_t]

Chapter112（yuta_side35) ページ19

【yuta_side】








苦笑いを浮かべ謝ると
あゆみも呆れたように笑って









あゆみ「でも・・・

どうしたらいいか

わからないくらいその子の事好きなんだね

いつもの裕ちゃんなら悩む前に

すぐ諦めてそうだし」









それには
頷くしか出来なかった









あゆみ「そっか・・・

・・・ねぇ裕ちゃん」









裕太「ん？」









あゆみ「私も諦めるとか

言っておきながら

矛盾してるけれど・・・」









あゆみ「今日だけ、、、

朝が来るまでのあと数時間だけいい

私に裕ちゃんの事

好きでいさせてくれないかな？

そしたらちゃんと忘れるから

ちゃんと友達に戻るから

あと少しだけ一緒にいて欲しい」









あゆみ「・・・最後のお願い」









Aはとっくに寝てる時間

朝方帰るのも
今帰るのも一緒だよな

逆に今帰ってAを
起こしてしまうのも悪いし

そんな軽い気持ちから
あゆみの願いを受け入れて
その後も色々話して









あゆみはベッド









俺はソファーを借りて









目を閉じて思い出す









・・・いつかもこんな事あったな









あの時も俺は横にいる人じゃなくて
Aの事を考えていたんだ









ちゃんとごはん食べたかな？









明日は来るって言ってたっけ？









あと何回会えるんだろ？









家にあまり帰ってないけど
ちゃんと準備始めてんのかな？









・・・俺と付き合わなければ









・・・何も考えずに
パリに行けたんだろうな









スマホを取り出し









他の女の子の部屋で寝てる俺に
何も知らずにに
好きと送ってくれてるAに
返事が出来ないまま
気づいたら眠りに落ちていた









・









・









朝、目が覚めると
もうあゆみの姿はなかった









・・・やっぱり早かったんだ









あゆみの変わりに
テーブルの上には
置き手紙とカギ









手紙を手に取り目を通す









裕ちゃんおはよう

昨日は本当にありがとう

先に仕事に行くので

鍵はポストに入れておいてください

今度は私が言うね

これからも良い友達でいてね

裕ちゃんもお仕事頑張って

あゆみ









その手紙の返信は
あえて心の中だけで終わらせて
部屋を後にした

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