【不死川実弥】風柱、少女を拾う。

さん ページ3

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不死川は、その少女を屋敷に連れて帰った。

まず、少女の酷い身なりをどうにかしなければならない。

急いで風呂を沸かし、着物を用意する。
男物しかなかったから、今度買いに行かなくては。


「おら、さっさと風呂入ってこい」


風呂場を指さすが、少女はキョトンとして首を傾げるだけだった。


「ふろ、はいれ」


すると今度は着物も脱がずに風呂場へと歩き始めた。

慌てて彼女の腕を掴み、イライラを抑え込みながら目線を合わせ口を開く。


「着物は脱げ」


少女の着物に触れてから、脱ぐというジェスチャーをする。

すると、ようやく納得したのか少女はいそいそと着物を脱ぎ始めた。


その瞬間、不死川はバッと目を瞑る。


「男の前で脱ぐんじゃねェ!!」


しかしそんな叫びなど彼女が理解するはずもなく、裸になって風呂場へに入った。

脱衣場で、ようやく安心した実弥が目を開く。


……しかし、全く安心できるような状況ではなかった。


「おま！何してんだァ!!」


風呂場の扉は開けっ放しで、そこから身体を洗うことなく浴槽に入り、ぶくぶくと沈んでいく少女の姿が見えた。

咄嗟に不死川は風呂場へ入り、少女を引っ張り出す。


「まず身体を洗え！そんで溺れるな!!」


「うー………」


目を瞑りながらそう叫ぶ不死川に、少女はしょんぼりとした声で唸った。



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