じゅうに ページ12
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眠ってしまったAに布団を優しく掛けて、炭治郎は微笑んだ。
「寝顔が禰豆子に似ているなぁ…いつか二人を会わせてみたい」
「そんなことになったら俺幸せすぎて失神する!!!………し、多分難しいだろうなぁ」
Aが寝てしまい退屈になった伊之助が、庭を駆け回っている。
「だってAちゃん、鬼狩りをしていたんでしょう?家族だって、鬼に殺されちゃってた訳だし……」
「そうだよな。それに、人ですらあんなに怖がっていたのだから」
善逸は先刻のAの"音"を思い出していた。
酷く不規則で、恐怖心に満ちた音。
「それにしても、不死川さんのあんな表情初めて見たな」
「本当だよ!!俺たちに向ける顔と全然違うんだもの、怖い怖い」
不死川の鋭い目付きを思い出した善逸が、ブルッと身震いした。
炭治郎はそっとAの頬を撫でながら、この子には"不思議な何か"があるのだろうか、と思ったりもした。
するとAが僅かに口を開き、「しゃえみ…」と呟く。
「ぎゃぁぁかわぃ___」
「しッ静かにしろ!起きちゃうだろ」
叫びかけた善逸の口を手で覆い、恐る恐るAの様子を伺う。
「んー」
しかし彼女は起きる素振りもなく、気持ちよさそうに寝返りを打つだけだった。
二人は胸を撫で下ろし、Aの寝顔に顔を綻ばせた。
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にゃんこ - 完結おめでとうございます!すてきな世界ですね!無主ちゃんも口がたっしゃに……(おばあちゃんみたいですね)。新作見ました!面白いです! (2020年1月6日 18時) (レス) id: be5a9b4de5 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 完結おめでとうございます!まおうさん良い人で良かった! 実弥と夢主さん一緒にいられる結末で良かったです(*´ω`*)個人的に炭治郎も出てきてくれて嬉しかったです♪ (2019年12月18日 4時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
カボスプレス(プロフ) - 優しい世界ですね...ホワホワしました。いたいのとんでけ のところで思わず一緒に泣いてしまって(*´-`*) ほかのお話も読みに行きます! (2019年11月16日 11時) (レス) id: dccf658439 (このIDを非表示/違反報告)
カズハ(プロフ) - 泣きました…不死川夫婦お幸せに…まおうさんにも幸せになってほしい… (2019年11月5日 19時) (レス) id: 082d86be6d (このIDを非表示/違反報告)
よる - 面白そうだなって読んでみたらあなたの新作読んでました笑笑。それにしても、婚約者ええやつやな… (2019年10月27日 22時) (レス) id: bbe87bcae1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みーた x他1人 | 作成日時:2019年10月21日 17時