いち ページ1
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月が綺麗な晩だった。
鬼殺隊最高位である柱の一人、不死川実弥は鬼狩りの任務を遂行していた。
特に手強い鬼がいた訳でもなく、あっさりと周辺にいる鬼を討伐し終えた不死川は、剣を納めてその場を立ち去ろうとしていた所だった。
「あァ？」
ガサリ、と背後の木々の葉が揺れる音が聞こえ、足を止める。
鬼の気配ではない。
なんだ？猪か？
そう思いながら、不死川はバッと後ろを振り返った。
「なんだコイツ……」
「ゔゔぅぅ………」
そこにいたのは、猪ではないが猪のような唸り声を上げる少女だった。
着物はボロボロで血の染みがあり、髪は無造作に伸び散らかっている。
そして、その少女の手には日輪刀が握られていた。
それを視界に入れた瞬間、実弥は先日の柱合会議でのお館様の言葉を思い出した。
『近頃、鬼殺隊でない少女が日輪刀で鬼を狩っているらしくてね。見つけたら、私の屋敷へ連れて帰って来て欲しいんだ』
まさか、その女がコイツか？
不死川は眉をひそめながら、威嚇を続けている少女に向かって口を開く。
「おいお前、その刀何処で拾ったんだァ」
「ゔぅー!!!」
「家は何処だ」
「ゔぅー!!」
しかし、帰ってくる反応は唸り声のみだった。
(ダメだ、埒が明かねェ。)
彼女に言葉を投げかけることをを諦めた不死川は、念の為少女を保護することにした。
蝶屋敷に連れて行けば、ひとまず胡蝶がコイツの面倒を見てやるだろう。
その間にコイツを探している家族を見つければいい。
「おら、こいよ。俺はお前を襲ったりしねェ」
腰を下げ、目線を少女より低くした。
すると唸り声は静まり、少女がコトリとその場に刀を落とす。
「んー!!」
「おい！離れろ!!」
ようやく警戒心は解けたのか、少女は不死川に抱きついた。
早くもその少女に懐かれてしまった不死川は、とりあえず少女を引き剥がすことなく山を下る。
不死川は、二本の日輪刀と一人の少女と共に本部へと向かった。
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にゃんこ - 完結おめでとうございます！すてきな世界ですね！無主ちゃんも口がたっしゃに……（おばあちゃんみたいですね）。新作見ました！面白いです！ (2020年1月6日 18時) (
レス) id: be5a9b4de5 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 完結おめでとうございます！まおうさん良い人で良かった！ 実弥と夢主さん一緒にいられる結末で良かったです(*´ω｀*)個人的に炭治郎も出てきてくれて嬉しかったです♪ (2019年12月18日 4時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
カボスプレス(プロフ) - 優しい世界ですね...ホワホワしました。いたいのとんでけ のところで思わず一緒に泣いてしまって(*´-`*) ほかのお話も読みに行きます！ (2019年11月16日 11時) (レス) id: dccf658439 (このIDを非表示/違反報告)
カズハ(プロフ) - 泣きました…不死川夫婦お幸せに…まおうさんにも幸せになってほしい… (2019年11月5日 19時) (レス) id: 082d86be6d (このIDを非表示/違反報告)
よる - 面白そうだなって読んでみたらあなたの新作読んでました笑笑。それにしても、婚約者ええやつやな… (2019年10月27日 22時) (レス) id: bbe87bcae1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みーた
x他1人 | 作成日時：2019年10月21日 17時
