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Cinq-cent-dix-neuf ページ38

「そっすねー....
既に仕込み、加熱、調理が完了していた惣菜達のおかげで
作業量が抑えられたんす」



『それをあの作業時間で完成させるってのが
怖いんだけど』

「やるなぁ」



本来おせちに必要な膨大な仕事量
最初から調理じゃなくて
ある程度調理済みのものを使ったからこそ
幸平得意の、定食屋の味


自分の色が出せたんだ



『さ、どっちが勝つかな?』

「...」



こうなったら、もう合格は必須だろう
あとは、値段の勝負だ



「ご...合格よ!!!」

「御粗末!」



とても屈辱そうな顔だったけど
やっぱりランタービさんは合格を出して



「で?
俺の評価額、何ドルすか?
何ドルっすかぁ!?」




『お前の興味はBLUEよりそっちかい....』

「はは」



司との勝負の方が楽しそうな幸平



すると



「ぐぬぬ....
ちょっと待ってなさいよね!」



財布を取り出したランタービさん
けれど



「....!、やば」



ゴソゴソ、と
ポケットの中を漁るような行動を見せ始めた



『まさか...』

「俺とサクで高額連発したから
手持ちがないんじゃ...」



あらま


案の定...



「は、はい!
多分ギリギリ100ドルあるから!
ちょっと中断するわよ
ドル札を追加で用意してくるわ!!!」

「え、」


ジャラリ、と硬貨も一緒に幸平の手に落とし
コンビニの中に走っていった彼女
勿論、幸平はそんな中途半端な状態は満足しなくて



「いや!!.あの
俺の判定額は!!!」

「うるさいわね良いでしょ合格なんだから!」



『...あちゃ』



当然のごとく食い下がっちゃって
審査待ちの列が停滞し始めた



「ちょ、ちょっと俺行ってくるね!」

『あはは、頑張れ先輩
.....あ、そうだ』

「ん?」

 


止めに行こうとした司を少しだけ引き留める


 
『ウチのトップには、気をつけて』

「....」



今一番ノワールの中でも警戒されている司
間違いなく、アサヒさんの目的の邪魔になるだろうし
もし、勝負する...なんて事になったら

少しだけ、嫌な予感がしたんだ




どうなるかわからないけど
注意しておくに越した事はないだろう


僕の言葉に一瞬ムッとした表情を見せた司だったけれど



「わかった...でも」

『?』



「竜胆や幸平達、それに
Aに言った言葉は嘘じゃないよ

この数ヶ月、料理は楽しいし、強くなったと思う
ここには俺の料理を出しに来たんだから」

『...そう』



ニコリ、と笑顔に戻って



「アマゾンで別れた後、俺にも色々あったからさ
楽しみにしててよ、俺の料理」

『わかったよ』



関係する人以外は
何事もなく終わってほしいなぁ...

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blu (蒼)(プロフ) - 雑食の腐女子さん» 「あら、えりなばっかりじゃなくて私の出番もちゃんと見てってね」 (2021年11月1日 10時) (レス) id: 55c7ca7037 (このIDを非表示/違反報告)
雑食の腐女子 - とても面白かったです続き楽しみにしています (2021年10月28日 9時) (レス) @page3 id: 1927aaa4c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年10月27日 6時

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