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Trois-cent-quatre-vingt-dix ページ7

僕なりにこの人の皿で気になった事を
言わせてもらえば


「そうか…そうか…」


多分…負けたショックを戻し切れていない相手の方


『大丈夫ですか?』

「あぁ…
俺は、少し変なプライドが出来てしまっていたんだな」



けれど、少し落ち着いたのか立ち上がって
此方の方をしっかりと見てくれる



『皮肉に聞こえてしまうかもしれませんが

僕が少しバケモノなだけであって、
年齢は時には経験を教えてくれる、尊敬すべきものだと思いますよ』




すると、




「流石…ーーーの息子さんだ」

『!!』



驚いた



『父と母…御存知なんですね』

「あぁ、昔今と同じような事を言われたよ」



懐かしいな



「大きくなって、君はお二人に…そっくりだ」

『あまり覚えてはいないんですけどね』



…もしかして



『事前の時に僕に感情的になって下さったのって…』

「さぁ?、最近ボケてしまってね」

『そうですか…』

「それより」



はぐらかされてしまった
まぁ、此処でこんな話をするわけにもいかないか



「君のランプレドット、良ければ少し食わせてくれないか?」

『喜んで』



食材の予備を使ってもう一皿お渡しすると
大きな口を開けてその場で齧り付く相手の方



「これは…、本当に味覚がない料理人の腕とは思えないな」

『ふふ…死神ですから、なんて』

「本当に君というのは…」


ようやく笑ってくれた



「Tu as eu deux expérience douloureuse,mais Je suis content que tu sois cuisinier
(つらい経験を二つもしたのに、君が料理人でいてくれて嬉しいよ)」

『merci.
Êtes-vous venu à ce jeu pour le confirmer?
(ありがとうございます、もしかしてそれを確認する為に此処に来てくれたんですか?)』


プライベートな話題だから、お互いフランス語になってしまう


「イタリア料理なのが癪だなぁ…」

『フレンチも少しは…出来るかな?』

「そこは出来るって言ってくれ」



どうやらこの人も僕に関係している人だったらしい
偶然か、必然か
案外世界って狭い物なんだね


「あの人達も正反対な二つ名だったんだ」

『え、そうなんですか?』



小さい頃の話だから全然知らなかったんだよね


「Le couple de Bonnes méchants(良い悪者のカップル)ってね」

『…なんだそれ、ふふ』

「君だって死神とか言われているのにこんな温かい皿を出せるんだ
流石親子と言いたいくらいだよ」



両親の事を詳しく話せる人はいない
久しぶりにその話を出来る人がわざわざ来てくれて
嬉しかった

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blu (蒼)(プロフ) - ぷるさん» 「どーも!!、漸くオレの出番なんで、ちゃーんと食ってってくださいよ!」 (2021年4月28日 8時) (レス) id: cb665f2842 (このIDを非表示/違反報告)
ぷる - 続編おめでとうございます!これからワクワクして待ってます! (2021年4月26日 7時) (レス) id: 39613b56f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年4月26日 2時

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