検索窓
今日:21 hit、昨日:38 hit、合計:36,116 hit

Trois-cent-quatre-vingt-neuf ページ6

(Continue Hayama side)



「そ、そんな…!」

『…』




審査員席の上に並ぶ二つの皿の前で
ガクリと膝をつく二つ星シェフ



「おい…二つ星シェフまで倒しちまったぞ…!」

「ホントにあれで味わかんねぇのかよ…!」




観客席の奴らもザワザワとどよめいている
そんな中で…


「審議は以上だ」




薙切薊の一言が静かに響いた




“「満場一致!!!!、勝者はぁ〜…

十傑評議会第九席、黒翔A!!」



–ザワザワザワ



ついに
第九席として、アイツの名前が呼ばれ始め

薙切薊立ち上がる


“「諸君、黒翔君はこの3日間
僕が考えた項目をクリアした、

彼を九席の任に着任させる事に異論はあるかい?」”


困ったような顔してAは笑ってやがるが
この状態で異論を述べる奴がいるわけねえだろ


だが、

「よかったな、A」


例え今日だけだとしても、
十傑九席に決まって

ーーーーーーーーーーー
Side you


薊さんが異論の確認しているけど、
こんな中で堂々と反論できる方がすごいよね


そんな中、ずっと膝をついている相手のシェフに
ゆっくりと話しかけた



『あの…ありがとうございました。これでまた一つ知識が増えます』


すると、


「…一つ教えてくれないか」

『え?』


相手の方が悔しそうな顔を上げた


「俺のcivet de lapin(ウサギのワイン煮込み)と、君のLampredotto(ランプレドット)…

俺は、どうすれば君に勝てた?」

『…それは、』

「君の視点から見て、どうすれば君に追いつけるか、
教えてくれ」



今回相手の方が出したのは
Civet de lapin(ウサギのワイン煮込み)
確か…ハーブを味付けや香りつけに多用するフランス、プロヴァンス料理で
まめに作るとこだと
2日前からウサギ肉にハーブと赤ワインを漬け込む所もある

対して僕はlampredotto(ランプレドット)
イタリア、フィレンツェの伝統料理で
牛の第4胃のことをさして、
トマト、ハーブで煮込んだものをパンに挟んで食べる


お題が香草、
つまりはスパイスとかハーブで
どちらも肉料理に合わせた形になった訳だけど


『…最初の赤ワインと合わせる前のスパイスのテンパリング、あと10秒程弱火にかけていた方が
もう少し香りがたったと思います』



スパイスにもいくつか
香りを立たせる手順はある


この人がやってたテンパリングは
油とホールスパイスを弱火にかけて、スパイスの香りをオイルにしっかりうつさせるのが最終目標


だけど、

この人は
すこしだけ早いな、と気になった

「…嗅ぎ分けていたのか?」

『味覚の代わりに
鼻と触覚はいいんです、僕』

Trois-cent-quatre-vingt-dix→←Trois-cent-quatre-vingt-huit



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (44 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
76人がお気に入り
設定タグ:食戟のソーマ , 男主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

blu (蒼)(プロフ) - ぷるさん» 「どーも!!、漸くオレの出番なんで、ちゃーんと食ってってくださいよ!」 (2021年4月28日 8時) (レス) id: cb665f2842 (このIDを非表示/違反報告)
ぷる - 続編おめでとうございます!これからワクワクして待ってます! (2021年4月26日 7時) (レス) id: 39613b56f2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2021年4月26日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。