9eme livre Mort de 3eme annee

Quatre-cent-vingt-huit ページ43

海外じゃ
アジア人はとにかく小さくみられる
なんなら男と女の見分けも着かない人もたまにいるらしい


「Sei affascinante, parliamone」
(君可愛いね、話そうよ)

『…ﾊｧ』



いかにも、ナンパ文句にため息が出た
こういう時は無視か立ち去るかが安全で
何よりも一人でしばらく相手をしているのもよくはない、立ち去ろうにも、
待ち合わせの時間までもう少し


『Sto aspettando una persona, non ho tempo』
(人待ちだよ、時間はないんだ)



いい人ならこれでさっさと離れてくれるんだけど
どうやらコイツはタチの悪い方で

一向に僕の前から動かない



こりゃ答えたのもマズかったか

待ち合わせに遅れるのは申し訳ないけれど
仕方ないかな、と
立ち上がって場所を変えようとしたとき





「Mi spiace di averti fatto aspettare!」
(ごめんごめん、待ったか!)





ふわり、と
誰かに肩を抱き寄せられた




「Sei tu uomo」
(男かよ)




突然割り込んできた男性に
目の前のナンパ男はｯﾁっと残念そうな顔をして
その一方で



「Non puoi vedere questo?」
(これ、見えねーの？)



多分、二ヤリと
背後で笑ってるんだろう

外側から僕の手を握ると
相手に見せつけるように腕を上げる


そうなると必然的に
アレが落ちてくるわけで



ﾁｬﾘﾝ



青と赤のバングルが音を立てた




「Questa persona è mia、Non toccare」
(この子俺の、手を出すんじゃねーよ)


もう訂正するのが面倒くさいからお任せしよう


そのまま大人しくしていたら
やっと諦めてくれたのか


背後を向けて離れていったナンパ男を





「Oh ho dimenticato di menzionare」
(あぁ、言い忘れた)




アサヒさんが呼び止める




「Sembra una ragazza, ma è un ragazzo!!!!」
(コイツ女に見えるけど、男だからな!!!!)





うわー…





此処は広場で他の人もたくさんいる
そんな中、笑って大声を上げるあたり




『イイ性格してますね、って言うべきですか？』

「っは!、弟に出をだすアホが悪いんだよ」




結局、周りにｸｽｸｽと失敗を笑われつつ
ナンパ男は僕達の前から消えていった


ーーー

「ひっさしぶりだなー!、A」

『お久しぶりですアサヒさん』



二人で数か月前までいた
先生の拠点に向かう

今は僕らはいないから
アサヒさん達が自由に使っているんだろうだけど


『皆さん元気ですか？』

「そんな事確認するまでもねーよ」


煌觜汪とかノリノリで薬湯作ってんぜー？
というからには



『変わってませんね』

「そりゃ二週間前位にも電話したろ？」


皆さん元気そうだ

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