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Quatre-cent-seize ページ31

長かった勝負にケリがついて


「勝ったーーーーーーー!!!」

「薊政権をぶっ壊したぞーーーっ!」



檻を壊して、
目の前では反逆者…いや、後輩達の嬉しそうな声が聞こえてくる


そんな中



「勝ったからいいもののーーーっ…!!!!」

「いで、いで!!!!」

「事前になんの相談も無しにぃーーーっ!!」



ギチギチと幸平君のほっぺたをつまむえりなちゃん



『大変なのは大変だったんだね…はは』

「嬉しい苦しさ、とでも言いましょうか」



怒ってはいるけれど
その表情はとても良くて



それに、




「幸平と薙切…

異なる才能がぶつかり合って
反発し合っているのに…

どうしてあんな美味に」




不思議そうな顔した司に
近寄る一色



「さぁ、どうでしょう?

ただ少なくとも僕の目からは…

この会場で最もあの二人が
料理を楽しんでいたように見えました」


「…」



そして、



「…

そっか」


「…!」



『あの顔…』

「どうかなさいまして?」



竜胆も気づいたんだろう




『あの時に戻ったみたいだな、って』

「というと、一席になられる前の…」

『うん』



まだ、一席を目指していた頃の
あの顔



『…やっぱり、悪い気はしないや』

「どちら側もいい顔されてますものね」




僕も救われたけど、それは司も同じようで
加えて…


彼女とも目線がぶつかると


「…っ」


ーニコッ!

弾けんばかりの満面の笑みで
少し嬉しくなる

 
 


『良かったね、竜胆』


きっとまた美味いもの作れるよ




「さて、これで全部解決しましたわね」

『まぁ、あとは…あ、』



視界に入るのは出ていこうとするあの人



『ちょっといこうか』

「お供しますわ」




まだ騒がしい歓声を聞きつつ
会場を離れた


ーーー


『先回りできたかな』

「ええ、おそらくは」




一本道の途中で待ち構えていると
コツ.コツと革靴の足音が聞こえてきて



「君達は…」

『どうも』



一人で現れたのは、薊さん




「僕に別れの言葉でも言いにきたのかな」

『…』



加えて、盛大に勘違いされているようで
なんて切りだそうか迷っていると



「ふふっ、」



後ろでリオが笑い出した




「これ以上Aさんの事見誤るようでしたら
ウチの店出禁させて頂きますわよ?」

「…は?」

『…ったく、雰囲気ぶち壊すなぁ』




おかげで話せそうだけどさ
一息ついて、ぽかんとしてる薊さんに向き直ると



『ありがとうございました』

「…、」



少し、目を見開いた薊さんの前で
頭を下げた

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blu (蒼)(プロフ) - ぷるさん» 「どーも!!、漸くオレの出番なんで、ちゃーんと食ってってくださいよ!」 (2021年4月28日 8時) (レス) id: cb665f2842 (このIDを非表示/違反報告)
ぷる - 続編おめでとうございます!これからワクワクして待ってます! (2021年4月26日 7時) (レス) id: 39613b56f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年4月26日 2時

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